2013 Fiscal Year Research-status Report
動画像処理を応用した屋外環境の三次元モデル化に関する研究
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24500234
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Research Institution | Hyogo Prefectural Institute of Technology |
Principal Investigator |
金谷 典武 兵庫県立工業技術センター, 技術企画部技術支援室, 主席研究員 (10470254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横矢 直和 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (10252834)
佐藤 智和 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 准教授 (50362835)
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Keywords | 画像処理 / 屋外環境 / 三次元モデル / 移動物体 / 三次元点群 |
Research Abstract |
屋外環境の三次元モデルを自動で生成するための研究が盛んに行われている。三次元モデル生成のためには屋外環境を測定する必要があるが、測定時に移動物体が含まれると、移動物体の場所に不必要なデータが存在することになるとともに、移動物体に隠蔽された部分のデータが取得できなくなり三次元モデルに欠損が生じる。本研究では、これらの問題を解決するために、移動物体が含まれる屋外環境の測定データから、移動物体の判定を行いながら三次元モデルを生成する「動画像処理を応用した屋外環境の三次元モデル化に関する研究」に取り組んでいる。具体的には、複数のセンサ(レンジファインダと全方位カメラ、RTK-GPSとジャイロセンサ)を搭載した自動車(以下、装置と略す。)を利用して、移動物体が含まれる屋外環境の測定を行い、得られた測定データから移動物体の情報を除去するために、移動物体を判定する手法の開発を行っている。本研究では、レンジファインダから得られる点群データと全方位カメラから得られる映像情報の対応関係を求め、点群データのそれぞれの点に対して、複数枚の画像上で対応する投影点を求めた。その後、連続する画像間の投影点の色情報の変化を基準にして、移動物体上の点と静止物体上の点を判定する技術の開発を行った。開発した手法の有効性を確認するため、屋外環境の測定データの収集と、移動物体検出のための基礎実験を行った。その結果、移動物体と静止物体の判定が可能であることが確認できた。その後、実験データの整理とまとめを行い、国際会議に投稿するとともに、投稿した国際会議で成果発表を行った。研究内容を更に発展させるために、異なる色・大きさの移動物体を含む屋外環境の測定データを対象に移動物体の判定実験を行った。現在は、この成果が発表できるよう実験データの整理を行うとともに、学会発表のための準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
複数のセンサを搭載した自動車を用いて屋外環境の測定を行うとともに、得られた測定データを利用して、移動物体と静止物体を判定する実験を行っている。兵庫県立工業技術センターに設置された全方向デジタルカメラとソフトウエアを利用することにより、兵庫県立工業技術センターにおいても研究開発の一部が進められるようになった。これまでに得られた実験データのまとめを行い、国際会議に投稿した。投稿した論文が採択され、国際会議において研究成果発表を行うことができた。研究成果を更に発展させるため、実験データの追加を行い、平成26年度に学会発表ができるよう準備を進めている。以上のことから、本研究は、おおむね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究成果を踏まえて、移動物体を取り除くアルゴリズムや欠落した点群データを補間するアルゴリズムを開発する。 本研究で利用する装置には、3台のレンジファインダが設置されており、このレンジファインダで装置の斜め後方の路面と垂直方向の側面の距離情報を測定することができる。3台のレンジファインダは、1次元のレーザセンサであるため、測定可能な点は直線上の点のみであるが、装置が移動することにより、周囲の距離情報を測定することができる。これにより、建物や道路、自動車などの三次元点群データを得ることができる。一方、本装置に設置されている全方位カメラは1600×1200画素の小型カメラ6台を1台にまとめたカメラユニットである。屋外環境を測定するときには装置を移動させるので、このカメラから得られる映像は動画像データになる。この動画像データには、RTK-GPS とジャイロセンサから得られる位置や傾きの情報も同時に記録されているため、レンジファインダから得られる三次元点群データと動画像データの位置関係を計算により求めることができる。これまでの実験により、センサの位置関係と測定結果を利用して、レンジファインダで測定した三次元点群の各点が、静止物体上の点であるのか、移動物体上の点であるのかを判定できるようになった。今後は、この結果を利用して移動物体上の点を取り除く処理を行うとともに、移動物体の後方にあるために測定できなかった点の補間を行う。欠落したデータの補間は、線形補間よる実験を第一案として考えている。補間したデータに色情報は存在しないが、異なる時刻に撮影された映像情報を利用することにより色情報を補う計画である。これらの実験を推進することにより、移動物体を除去した三次元モデルの生成手法を確立する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度に国際会議で発表した研究内容を更に発展させるため、実験内容の追加を行った。現在、その実験結果のまとめを行っており、平成26年度に学会発表を行う準備を進めている。学会発表のための旅費や参加費を確保するため、研究費の一部を次年度に持ち越すことにした。 複数のセンサを搭載した自動車については、奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科視覚情報メディア研究室保有の機器を利用する。測定結果の解析等に当該研究室の設備を利用しており、その利用に必要不可欠となるパソコン拡張用部品等の購入に消耗品費を利用する。一方、兵庫県立工業技術センターでは、奈良先端科学技術大学院大学で測定したデータを持ち帰り、画像処理手法の開発を行っている。研究開発が円滑に進むように、パソコン拡張用部品など、必要不可欠な部品を消耗品として購入する。 国内の主な研究集会は、電子情報通信学会パターン認識・メディア理解研究会(PRMU)、情報処理学会コンピュータビジョンとイメージメディア研究会(CVIM)などである。本研究の旅費は、これらの会議に参加するための費用(技術調査)と研究打ち合わせに利用する。また、計画している研究成果発表のために、必要な旅費と参加費を本研究費から負担する。
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Research Products
(3 results)