2014 Fiscal Year Research-status Report
試合状況に基づいたサッカー競技の自動撮影と多様で印象的な映像コンテンツの自動編集
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24500239
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
大城 英裕 大分大学, 工学部, 助教 (80194091)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 局所特徴量 / テンプレート照合 / 背景差分 / 強化学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は,本課題の部分課題として,(1)画像特徴抽出の性能向上,(2)自由視点映像での背景差分法,(3)ロボット制御のための学習機構の研究を行った. 【画像特徴抽出の性能向上】競技の自動撮影を目的とした,試合状況ベクトル生成のための選手認識に関する研究を行った.特に,顔,背番号の局所特徴量を用いたテンプレート照合法の高精度化に取り組んだ.3次元中の平面上の特徴は,カメラ移動に伴い3x3の射影変換を受けることが知られている.そこで,従来の代表的な局所特徴量ついて射影不変性の厳密な評価を行い,その特徴を調査した.さらに,射影変換に頑強な特徴量の提案を行った. 【自由視点映像での背景差分法】映像からの選手領域の抽出に背景差分法は欠かせない.従来の背景差分法は,固定カメラでの映像が前提であるが,そのために,ロボットカメラから得られる映像の視点は,固定させるべきではない.そこで,自由視点映像での選手領域抽出のための,局所特徴量を用いた背景差分法を提案した.顔認識,背番号認識のさらなる精度向上が期待できる. 【ロボット制御のための学習機構】カメラの能動的な自動撮影に利用可能な,強化学習を用いたロボット制御の研究を行った.強化学習の問題点として,目的の動作を得るために,膨大な試行回数が必要となる.そこで,人が学習の途中で,人の反応速度で適時指示を与える仕組みを追加し,学習の効率化を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
【試合状況ベクトル生成】 選手・ボール位置推定,選手のチーム種別推定は既に確立しており,現在,選手認識そのものの精度が課題である.背景差分法,局所特徴量の射影変換の不変性の改良で,試合状況ベクトル生成の精度は大幅に向上した. 【カメラロボット制御のための学習機構】 強化学習を用いたロボット制御において,人の介在による動作獲得の効率化は行えたものの,依然として収束に時間を要している.また,試合状況ベクトルを用いたカメラ制御には至っていない. 【競技イベントに基づいた映像要約】 試合状況ベクトルからの競技イベント生成,ならびに映像コーパスモデルに基づいた映像要約の連携がまだ行えていない.次年度の最優先課題としたい.
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Strategy for Future Research Activity |
【試合状況ベクトル生成ならびにカメラロボット制御のための学習機構】 個々に研究を行っていた方法を,一つのシステムにまとめ,全体としての評価を行う.特に,実時間でのカメラ制御を行うために,状況ベクトルの空間の圧縮とカメラの連携が早急に検討すべき課題となっている.実現においては,安価なカメラ雲台ロボット,ならびに遠隔制御可能な軽量カメラが,最近販売されており,これらの民生品を用いてシステムの構築を行いたい. 【競技イベントに基づいた映像要約】 これまでの成果に基づき,試合状況ベクトルからの競技イベントの生成を深層学習を用いて実現する.また,競技イベントとカメラワークの対応を表現した映像コーパスモデルの収集を行い,映像要約の実現につなげる.
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Causes of Carryover |
研究の進捗が一部遅延し,実験ならびに成果発表の一部が平成27年度実施となるため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実験用品の購入,ならびに,国際会議での発表のための旅費と参加費に利用する予定である.
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