2014 Fiscal Year Annual Research Report
リアルタイム知的画像処理・拡張現実技術に基づく手術ナビゲーションシステムの構築
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24500242
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
下田 貢 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (90332999)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張山 昌論 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (10292260)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
腫瘍視点から同定する門脈支配率を用いた肝臓切除領域の推定。目的:3-D画像の進歩により画像支援が飛躍的に向上している。SVの切除予定領域は、腫瘍を被覆すると予測する門脈を医師の判断で指定クリックするが、我々が開発した新しいソフトウェアーHSSでは、腫瘍に寄与する門脈の決定には、ボロノイ分割アルゴリズムを用い、支配門脈は全て自動で指定し予測切除領域の測定も自動で測定可能とした。両者を比較検討したので報告する。対象と方法:2011年3月から2014年4月まで単発HCC症例で区域、亜区域切除術を施行した15例を対象とした。腫瘍の存在位置が肝表面から4cm未満の症例(表在型)と4cm以上の症例(深部型)に分けて検討した。結果:腫瘍径の中央値は27.4mm(10.6―44.1mm)で腫瘍の占拠部位はS8:7例、S5: 3例、S6: 2例、S7: 2例、S4: 1例であった。ICGR15の中央値は13%(1-26%)であった。表在型は9例、深部型は6例で、表在型の予定切除容量はSV: 161.0 ml (82-482 ml), HSS 75.5 ml (20-454 ml)、実際の肝切除量は134ml (82-285 ml)であった。深部型の予定切除容量はSV: 172.5 ml (87-397ml), HSS 262.2 ml (61-1123ml)で、実際の肝切除量は138ml (84-222ml)であった。SV,HSSの予測値に有意差はなかった。考察:SVは予測肝容量を大きく予測した。HSSは予測肝容量を表在型で小さく、深部型で大きく予測した。特にHSSでは、深部型で門脈根部に存在する腫瘍に対する予測値は亜区域切術を超えるものであり今後検討を加える余地がある
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