2013 Fiscal Year Research-status Report
多人数インタラクションのための対話型進化計算の応用システムの開発
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24500264
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
徳丸 正孝 関西大学, システム理工学部, 准教授 (70298842)
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Keywords | 対話型進化計算 / 協調デザイン支援 |
Research Abstract |
昨年度から開発を進めている多人数投票による看板デザインの作成システムの実用化に向けて,ユーザインタフェース設計および実装を行った.また,ユーザが投票への興味を失わない工夫として,投票結果に応じて新たなデザインを作成する進化アルゴリズムを改良し,ユーザがシステムにアクセスするたびに提示されるデザインが変化するようにした.この改良を施したシステムをWebサーバ上に実装し,学生による運用テストを行った. 昨年度に基礎検証を行ったファッションコーディネート支援システムでは,Tシャツの感性検索システムを実装し,システムがユーザの好みを学習し,ユーザが好むTシャツをデータベースから検索して提示できることが確認できた.また,ファッションコーディネートを多人数の投票で行うためのシステムの試作として,デジタルサイネージを用いた多人数投票によるメンズファッションコーディネートシステムを開発し,大学構内にて運用テストを実施した.さらにKinectセンサを用いてジェスチャーによるデザイン評価および仮想試着が可能なシステムを試作し,動作確認を行った. タブレット端末を用いた協調デザイン支援システムでは,昨年度に開発したiPadとMacProを用いたランニングシューズのデザインシステムの操作インタフェースおよび進化計算アルゴリズムを改良し,複数のシューズメーカがひとつの展示ブースに各社のシューズを展示することを想定し,展示ブース全体のコンセプトの合意形成をしながら個別にシューズをデザインすることができるデザイン支援システムを開発し,動作検証およびアンケートによる評価を行った. さらに,食生活支援システムでは,タブレット端末を用いることを前提とした献立の検索と選択を行うためのユーザインタフェースを設計し,ユーザが気に入った献立を選ぶだけで検索エージェントを最適化することが可能なシステムを開発した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初に計画していたシステムについては,ユーザインタフェースデザインの最適化を残してほぼ実装が完了しており,大規模ユーザによる実験を行う準備が整った.また当初予定していなかったデジタルサイネージを用いた協調デザインシステムを開発し,大学構内にて大規模な実験を行うことができた.ファッションコーディネート支援システムとしては当初の予定に無かったKinectセンサによる仮想試着システムも並行して開発できたので,今後はこれらのシステムを融合し,評価実験を行いたい. iPadを用いた比較的少人数での協調デザインシステムでは,大型ディスプレイとiPadを使ったシステムを開発し,デザインコンセプトを共有しながら個々のデザインを行うことが可能となった. 食生活支援システムでは,実用となるレシピデータベースを構築し,栄養管理システムと献立推薦システムを統合したシステムがほぼ完成し,タブレット端末での操作を前提としたユーザインタフェース設計が完了した. 以上により,当初の予定に無かった新たなシステムの開発にも成功し,研究目的はおおむね達成できたと評価できる.
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Strategy for Future Research Activity |
実装が完了した看板デザイン支援システムについては,他大学の学生の協力を得るなどにより大規模な実験に着手し,システムの評価を行う予定である. デジタルサイネージを用いた多人数評価型のデザイン支援システムでは,ボタンによる評価入力とは異なる評価獲得法なども検討し,より大規模で不特定多数の人からの潜在的な評価を獲得する方法について研究を進める. 食生活支援システムでは,タブレット端末を利用したシステムの実装および評価を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
執行した出張旅費が当初予定を下回ったことと,食生活支援システムのタブレット端末への実装が次年度に先送りとなったことから学生アルバイト雇用が予定を下回ったためである. 食生活支援システムのタブレット端末への実装作業のため,プログラミング補助の学生を雇用する.
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Research Products
(9 results)