2012 Fiscal Year Research-status Report
競合連想ネットの区分的線形近似と統計的学習法の工学応用のための理論解析と性能向上
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24500276
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
黒木 秀一 九州工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40178124)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 競合連想ネット / 区分的線形近似 / 統計的学習 / 工学応用 / 理論解析 / 性能向上 |
Research Abstract |
本年度は次の4つの課題についての計画に対し、以下の実績を得た。 (1) 区分的線形近似と統計的学習法の理論的解析と性能向上:[計画]区分的線形近似と統計的学習法についての理論解析とまとめを行い,可能な性能向上を行う.[実績]バギングを構成する個々のCAN2による予測分布の尖度と歪度を予測性能の評価と性能向上のためのパラメータの選択に利用できることを時系列予測の数値実験により示すことができた。(K.Ono,S.Kurogi,T.Nishida, 2012) (2) 非線形プラント のロバスト制御への応用:[計画]統計的学習法としてバギング法を用いる計算機プログラムを開発し,計算機実験と理論解析を行う.[実績]非線形かつパラメータが変動する制御系を複数の競合連想ネットの区分的線形近似の性質を用いて制御する手法を開発し、数値実験により有効性を確認した。(W.Huang,S.Kurogi,T.Nishida, 2012) (3) 音声話者認識への応用:[計画]ギブス分布に基づく拡張ベイズ推定を用いる多段話者認識について検討し話者認識の性能向上を試みる.[実績]未登録話者の話者認識におけるベイズ推定の問題点を指摘し、ギブス分布に基づく拡張ベイズ推定により解決できることを示した。(Y.Mizobe,S.Kurogi,T.Tsukazaki,T.Nishida, 2012) (4) 距離画像処理:[計画]統計的学習法を導入し距離画像復元およびSLAM(自己位置推定と地図作成の同時解法)の性能向上を試みる.[実績]対応関係が不明な3次元点集合(距離画像)の回転行列を特異値分解を用いて推定する方法を示した。(西田、黒木 2013)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的と計画で挙げた4つの課題について,以下のようにおおむね順調に進展している。 (1) 区分的線形近似と統計的学習法の理論的解析と性能向上:上記の実績に加え,バギングの予測分布の尖度と歪度を用いて予測性能の評価と予測性能に利用できることを数値実験により確かめているが,未公表である。 (2) 非線形プラント のロバスト制御への応用:線形かつパラメータが変動する制御系を複数の競合連想ネットの区分的線形近似の性質を用いて制御する手法を開発し、数値実験により有効性を確認した。さらにバギング法により性能向上が行えることは数値実験により確かめているがその理論的解析は不十分であり未公表である。 (3) 音声話者認識への応用:ギブス分布に基づく拡張ベイズ推定はテキスト指定形話者認識にも応用しその有用性も得ているが未公表である。 (4) 距離画像処理:距離画像復元およびSLAM(自己位置推定と地図作成の同時解法)に有用な、対応関係が不明な3次元点集合(距離画像)の回転行列の推定法が開発できた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は4つの課題について以下のように研究を進める計画である。 (1) 区分的線形近似と統計的学習法の理論的解析と性能向上:バギングの予測分布の尖度と歪度を用いて予測性能の評価と予測性能に利用する手法の適用可能条件をより詳細に検討し、より複雑なバグブースティング等への適用も試みる。 (2) 非線形プラント のロバスト制御への応用:線形かつパラメータが変動する制御系を複数の競合連想ネットを用いて制御する手法にバギング法を用いて性能向上が行えることの理論解析を行い、公表する。 (3) 音声話者認識への応用:ギブス分布に基づく拡張ベイズ推定をテキスト指定形話者認識に応用する手法の解析を行い公表する。 (4) 距離画像処理:対応関係が不明な3次元点集合(距離画像)の回転行列の推定法と区分的線形近似、および統計的手法を距離画像復元およびSLAMに適用する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額が生じたのは書籍類が予定額より安価に購入できたためである. 次年度の研究費は,当初計画の通り,(1)統計学的学習法・ニューラルネット・制御・音声処理・距離画像処理関係図書の購入,(2)国内外の学術会議や学術論文で研究成果を発表するための旅費,および(3)インターネットによる公開のための謝金等に使用する計画である.
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Research Products
(4 results)