2014 Fiscal Year Annual Research Report
戦後日本における図書館職員養成教育の成立過程について
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24500302
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Research Institution | Kinki University Junior College Division |
Principal Investigator |
川原 亜希世 近畿大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (70331741)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松崎 博子 就実大学, 人文科学部, 講師 (60594124)
三浦 太郎 明治大学, 文学部, 准教授 (40361597)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 図書館職員 / 養成教育 / 司書 / 学校司書 / 司書資格 / 司書講習 / 図書館史 / 現職者教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
東京大学の図書館情報学研究室にある、戦後間もない時期の文部省関連資料(図書館法成立・改正関係、学校図書館関係、初期の司書講習関係資料)は、劣化が進んでおり、研究を続けるために媒体変換(電子化)と劣化を食い止める処置が必要であった。24年度にその処置について専門家に相談し、25年度に24・25年度の2年分の助成金を使う予定で処置を行った。26年3月末に東京大学の図書館情報学研究室で、保存処理を済ませた文書を確認し、電子化した文書のデータを受け取った。納品が遅れたため、支払いは26年度に行った。 26年度、文書データから初期の司書講習に関わるものを選別し、調査を開始した。図書館法成立後、5年間をかけて行われた、現職公共図書館員の再教育と司書(補)資格付与のための司書講習について、その実施方法、成果、問題点をまとめた。さらに当時の文献から、司書講習がどのように始められ、なぜ5年間で講習を完了できなかったのかを調べた。 続いてこの初期の司書講習の研究が、現在、学校図書館法の改正によって学校図書館への配置が努力義務となった学校司書の養成、特に現職者の再教育において有用な示唆を与えるものであると考え、考察を進めた。その成果を3か所で発表した。 まず、26年9月7日に熊本学園大学で行われた日本図書館文化史研究会の研究集会において、「現職者の再教育のために始まった図書館専門職員養成講習」と題し、発表を行った。次に、26年9月27日に同志社大学で行われた日本図書館研究会図書館学教育研究グループの研究例会で、「学校司書の養成における現職者の再教育を考える:司書講習の失敗から学ぶ」と題し、発表を行った。最後に、27年3月28日に日本図書館協会で行われた日本図書館協会図書館情報学教育部会の研究集会において、「学校司書養成に求められる現職者教育のあり方:司書講習の失敗から学ぶ」と題し、報告を行った。
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Research Products
(6 results)