2013 Fiscal Year Research-status Report
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24500339
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
寒河江 雅彦 金沢大学, 経済学経営学系, 教授 (20215669)
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Keywords | カーネル確率密度 / 非線形判別 / ネットワーク / 産業連関分析 |
Research Abstract |
1.確率変動を含む産業連関表分析に関する考察、金沢大学経済論集、2014年3月、第34巻 第2号 347-400. 単著: 最終需要データに想定される異なる確率構造を取り入れることで、予測値や確率的な変動を含むインプットデータを利用した産業連関分析を提案し、生産誘発額を統計量に基づいた分析が可能となった。応用分析として、金沢大学の地域経済波及効果を推定した。 2.特徴抽出データを用いたカーネル密度推定法による非線形判別、第14回ノンパラメトリック統計解析とベイズ統計、2014年3月 89-102. 共著: ビン化カーネル密度推定とk平均法を用いて非線形判別性能が向上する方法を提案した。手書き数字データの判別では、サポートベクタマシンと同等な性能を達成し、ノイズのあるデータでは優れていることがわかった。 3.研究集会「第14回ノンパラメトリック統計解析とベイズ統計」の後援: 本研究集会を開催した。この研究集会はノンパラメトリック統計に関連した研究者が一堂に会する貴重な機会を提供し、活発な情報交換や議論が行われた。開催期間 2014年3月15,16日(2日)、場所 慶応大学三田キャンパス、講演数 15件、参加者 約70人(2日延べ人数) 4.ネットワーク統計解析のサーベイ及び研究の最先端事例を検討し、ノンパラメトリック統計解析法の適用すべき分野を絞り込んだ。サーベイで用いたAll of Statistics, Springer, Wasserman,L.の訳本、及びStatistical Analysis of Network Data, Springer , Kolaczyk, E.D.の訳本を出版準備中である。 5.計画に記載したRICE University, Scott, D.W.教授と本研究の情報交換と共同プロジェクトの打合せを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ネットワーク上の統計理論を整備してから当初は応用分野へ展開予定であったが、手書き文字判別法への応用、産業連関分析への応用が先行して成果がまとまった。先行して応用事例での成果と問題点の発見は、今後の理論展開に大変役立つ。ネットワーク統計学のニーズの高い適応領域が発見できたことは思わぬ成果であった。理論的な整備は平成26年度で集中して実行したい。計画の順番がよい意味で変更されたが、全体としては、順調に本研究は進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の進捗では、ネットワークデータの統計理論を開発することを目標に、後半では応用研究へ展開予定であったが、応用研究が先行したため、今年度以降は、理論的な整備と新しいネットワーク統計モデルの開発をノンパラメトリック統計学の視点から集中したい。他方、応用分野は共同研究の形で効率よく進めていく予定である。 また、海外研究者(RICE University, Scott, D.W.教授)との共同研究も始まり、本研究を更に加速させたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本研究に関連した海外共同研究者のDavid Scott教授(米国ライス大学)との研究打ち合わせが3月28日ー4月4日で年度が跨ることから、必要経費を繰り越して、平成26年4月1日ー4日分は 平成26年度に使用した。また、第16回ノンパラメトリック統計解析とベイズ統計を本研究費を利用して開催していますが、3月末の開催で講演者旅費を計上していますが、講演者からの旅費希望が少なかったので、次年度の開催経費に充当する予定です。 平成26年度は、成果発表のため日本統計連合学会及びノンパラメトリック統計解析のシンポジウム、Joint Statistical Meeting 2014(米国 ボストン)への海外出張を計画している。また、第16回ノンパラメトリック統計解析とベイズ統計の研究代表者として、研究集会の報告書出版経費、講演者の旅費の支援に本経費を利用する予定である。
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Research Products
(4 results)