2013 Fiscal Year Research-status Report
非計量データの多変量解析における交互最小二乗法の加速に関する研究
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24500353
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
黒田 正博 岡山理科大学, 総合情報学部, 准教授 (90279042)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 裕一 岡山理科大学, 総合情報学部, 教授 (80230085)
足立 浩平 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (60299055)
榊原 道夫 岡山理科大学, 総合情報学部, 教授 (70215614)
飯塚 誠也 岡山大学, アドミッションセンター, 教授 (60322236)
中川 重和 倉敷芸術科学大学, 産業科学技術学部, 教授 (90248203)
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Keywords | 交互最小二乗法 / 加速法 / 非計量主成分分析 |
Research Abstract |
非計量データに対する主成分分析の最適尺度化の計算に用いられる反復法の一つである交互最小二乗法の加速化の理論研究と数値実験による推定性能の検証をおこなってきた.そして,これまでの研究で提案した交互最小二乗法におけるベクターイプシロン加速の優れた計算性能を数値実験により示すことができた. そこで,交互最小二乗法の加速法の優位性を示すために,収束性と加速性に関する理論研究をおこなう.そのために,まず交互最小二乗法の収束性に関する検討を既存研究の成果をもとにおこなう.交互最小二乗法は,最小化する目的関数のパラメータを幾つかの群にまとめ,その群に属するパラメータごとに最小二乗推定を交互に適用することで目的関数を最小化する方法である.これまでの研究では,目的関数の最小化問題におけいて交互最小二乗法が収束することを証明したものはあるが,目的関数のパラメータが収束することを証明した研究はない.しかし,加速化法の収束理論に関する研究においては,パラメータの収束が保障され上での議論となるため,これを明らかにする必要がある. 我々が対象とした非計量主成分分析には,このパラメータの推定計算の過程で非線形方程式を解くステップがあるため,収束性を議論することが困難であった.そこで,非線形方程式を交互最小二乗法の中で用いない手法があることがわかったので,この推定法の研究をおこなった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの研究対象であった非計量主成分分析に対する交互最小二乗法とは別の定式化による交互最小二乗法のアルゴリズムとR言語による実装をおこない動作を確認することができた.また,これらの方法を整理したサーベイ論文も書き,この反復法の収束性の証明に取り組むための準備は整ったと考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
上記の研究実績の概要に示した計画の通り,まずは非計量主成分分析に対する交互最小二乗法のパラメータの収束性についての証明を与えることをまずおこなう. 次に,我々の提案しているベクターイプシロン法による交互最小二乗法の加速について,交互最小二乗法で与えられる停留点と同じ点に収束すること(収束性の証明)と,交互最小二乗法によりも加速法が速く収束すること(加速性の証明)をおこなっていく.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
共同研究者の一人である足立浩平教授(大阪大学)の研究室に研究打合せのため訪問する予定であった.しかし,日程の調整がつかずこれをすることができなかったため,用意をしていた出張費用の使用をすることができなかった. 今年度に実施することができなかった足立浩平教授の研究室への訪問を次年度に実施し,次年度の計画分も含め,さらに密な研究打合せをおこない,本課題の研究を促進したいと考えている.
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Research Products
(8 results)