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2014 Fiscal Year Annual Research Report

ピロカルピン処理マウスにおける脳由来神経栄養因子と不安様行動の解析

Research Project

Project/Area Number 24500446
Research InstitutionKitasato University

Principal Investigator

板倉 誠  北里大学, 医学部, 准教授 (30398581)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords脳神経栄養因子 / 不安様行動 / ProBDNF / ピロカルピン / 高感度ELISA
Outline of Annual Research Achievements

ムスカリン性アセチルコリン受容体アゴニスト,ピロカルピンを腹腔内投与したマウスには一過的なてんかん重積が生じる。その後1週間以内に自発的てんかん発作と不安様行動を引き起こすようになる。このマウスの明暗選択テストによる不安様行動の強さと海馬における脳神経栄養因子(BDNF)の発現量は正の相関を示す。In situ ハイブリダイゼーション法を用いてBDNFの発現解析を行ったところ、海馬CA3領域でBDNF発現の増加が観察された。この発現増加は神経細胞によるものであり、グリア細胞における発現増加は検出できなかった。
てんかん発作が持続するとヒトでは海馬硬化症などの変化が起きる。そこでピロカルピン処理1~2ヶ月後のマウスの解析も行った。ピロカルピンによるてんかん重積を4.5時間で停止したマウスでは1~2か月後でも不安様行動を示し、海馬におけるBDNF発現も増加していた。またアストロサイトの増加も見られたが不安様行動の強さとの相関は見られなかった。さらにピロカルピン処理1~2ヶ月後のマウス脳をイムノブロット法と免疫組織化学染色法を用いて解析したところ、CA3錐体細胞がCa結合タンパク質カルレチニンを発現するようになるという興味深い結果を得たが、その生理的・病態的意義の解析を今後の課題である。
また本課題研究期間を通じて、特異抗体作製および実験手法の改良によるmatureBDNF, proBDNFのELISAの高感度化を行った。その結果、血清中のmatureおよびproBDNFや海馬からマイクロダイアリシス法で回収したサンプル中のBDNFを定量することが可能になった。この成果は、脳高次機能に重要な役割を果たしているBDNFの研究促進に寄与できると考えている。

  • Research Products

    (2 results)

All 2014

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] AMPA型グルタミン酸受容体結合タンパク質 TARP, γ-8はカルボキシ末端側の細胞内領域で、インポーチン β1と結合する。2014

    • Author(s)
      板倉誠, 永田悦子, 菅谷津貴子, 高橋 正身
    • Organizer
      第87回日本生化学会大会
    • Place of Presentation
      国立京都国際会館 (京都府京都市)
    • Year and Date
      2014-10-16 – 2014-10-16
  • [Presentation] ドーパミンD2レセプターはマウスの不安様行動に関与している2014

    • Author(s)
      飯田諭宜,小島孝仁,永山博通,山早織,板倉誠,笹岡俊邦,宮岡等,高橋正身
    • Organizer
      第57回日本神経化学大会
    • Place of Presentation
      奈良県文化会館・奈良県新公会堂 (奈良県奈良市)
    • Year and Date
      2014-10-01 – 2014-10-01

URL: 

Published: 2016-06-01  

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