2013 Fiscal Year Research-status Report
新規自閉症発症関連遺伝子の探索と発症メカニズムの解明
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24500452
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
安田 新 公益財団法人東京都医学総合研究所, 脳発達・神経再生研究分野, 研究員 (20392368)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栃木 衛 帝京大学, 医学部, 准教授 (40456116)
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Keywords | 樹状突起スパイン / カドヘリン / 自閉症モデル |
Research Abstract |
自閉症患者においてスパイン形態の異常がみられる。自閉症患者に複数のスパイン形成に関わる遺伝子の変異が見つかっている。我々は、プロトカドヘリンarcadlinによるスパイン形態制御メカニズムを明らかにしたが、自閉症患者にarcadlinの細胞内領域に結合するTAO2bキナーゼをコードする染色体領域(16p11.2領域)の微小欠失が報告された。そこで、TAO2bコーディング領域の新規変異の探索を行ったところ、自閉症患者のTAO2bキナーゼに複数の変異体がみつかり、これらの変異体がシナプス形態異常を引き起こした。そこでTAO2bキナーセノックイン・ノックアウトマウスを作成し、正常マウスとノックアウトマウスのN-cadherinシナプス膜発現量を、海馬初代培養ニューロンを用いたsurface labellingを行い比較したところ、ノックアウトマウスのシナプス膜N-cadherinは正常マウスと比べて有意に増加していた。次に、DiIをコートした1.6 micronの金粒子を遺伝子銃で脳切片へ撃ち込むことによって海馬CA1ニューロンをDiIでラベルし、可視化された神経細胞の樹状突起スパインの観察を行ったところ、樹状突起スパインが幼若化していた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度の自閉症患者における研究結果を踏まえて、TAO2bノックアウトマウスを作成。スパイン形態変化を見出している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度も引き続き研究計画に基づいて進めていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験に係る試薬代などの消耗品代の節約に努めた結果、次年度使用額が生じました。 画像解析に使用しているコンピューターに不具合が見られるため、買い替え予定(約20万円程度)。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Irritable bowel syndrome, its cognition, anxiety sensitivity, and anticipatory anxiety in panic disorder patients.2013
Author(s)
Sugaya N, Yoshida E, Yasuda S, Tochigi M, Takei K, Ohtani T, Otowa T, Minato T, Umekage T, Sakano Y, Chen J, Shimada H, Nomura S, Okazaki Y, Kaiya H, Tanii H, Sasaki T
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Journal Title
Psychiatry Clin Neurosci
Volume: 67(6)
Pages: 397-404
DOI
Peer Reviewed
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