2014 Fiscal Year Annual Research Report
満腹中枢リズミック活動の神経機構と生理学的意義の解明
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24500473
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
飯ヶ谷 嘉門 昭和大学, 医学部, 普通研究生 (80445204)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鬼丸 洋 昭和大学, 医学部, 客員教授 (30177258)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 交感神経 / 摂食 / 肥満 / 血圧調節 |
Outline of Annual Research Achievements |
視床下部腹内側核(VMH)は満腹中枢として知られている.今回我々はこのVMHのニューロンに強いリズミックバースト活動があることを世界で初めて発見した.本研究ではVMHのリズム活動の発生機構と生理学的役割を明らかにすることを研究目的とする. 26年度は,25年度に続いてVMHリズミックバースト活動(オシレーション)に対する各種摂食関連ペプチド及び交感神経関連物質の作用を調べた.生後5-14日目までのラットの視床下部スライス標本において,膜電位イメージングまたはカルシウムイメージングを用いた光学的測定法または電気生理学的方法を用いて視床下部腹内側核(VMH)ニューロンの神経活動を記録した.いずれの方法においても,VMHの背外側エリアを中心に,ニューロンの同期したバースト活動が記録できた.ただしVMH内の左右の同時記録で,左右のオシレーションの位相は完全に異なっていた.また,VMHオシレーションは,VMHエリアのみをまわりの構造から切り離した標本においても観察された.VMH内のオシレーションは,グルコース2 mMで興奮し,30 mMで抑制された.またこの電気活動はOrexin, CRF, PACAP, insulinで興奮し,NPY,Ghrelin,Galanin,Isopreteronol, leptin, CCK,CARTで抑制された.オシレーションの周波数は0.05HzでありHeart rate variabilityのLFの周波数と類似していた.このVMH オシレーションはグルコース濃度上昇で抑制されたことから,glucose inhibited neuronの特性を示した.さらに,摂食ホルモンやグルコース濃度によるオシレーションの変化の方向は交感神経活動の変化と一致し,このオシレーションを伴うVMH ニューロンの活動が交感神経活動に影響を及ぼしている可能性が強く示唆された.以上の結果から我々が新規に発見したVMHリズムは交感神経に関与している可能性があり,このVMHリズムの調節はエネルギー消費の新しい治療戦略になりえる可能性が考えられた.
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Research Products
(7 results)