2014 Fiscal Year Annual Research Report
Sox17へテロ不全マウスの新生児肝炎疾患モデル動物としての応用
Project/Area Number |
24500485
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
金井 正美 東京医科歯科大学, 実験動物センター, 教授 (70321883)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ヘテロ不全 / 疾患モデル動物 / Sox17 / 新生児肝炎 / TARGATT |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト遺伝疾患の病因としては、責任遺伝子の両アリルが全欠損することは稀で、通常は点変異などによるハプロ不全(片方のアリル変異)によるものが多い。Sox17ノックアウトマウスのホモ個体は胚性内胚葉の形成不全により胎生致死であるが、遺伝子背景を置換したSox17へテロ個体においては、胆管上皮脱落を伴う新生児肝炎が観察される。本研究では、Sox17ヘテロ個体が呈する新生児肝炎の病態について、Tre-cre(全身性)、Alb-cre (肝細胞)、Pdx1-cre(膵臓、胆嚢)マウスとそれぞれSox17 floxマウスを掛け合わせた3ラインを作出し、組織レベルでマーカー発現などの表現系を比較した。また、新規病態マウスとして、その効率からTARGATT(第11染色体上attPにsite specificにコピー数を制御出来るトランスジェニックマウス系統)を採用し、GFP KI vectorを前核受精胚へ導入し発現量を同定した。今後本系を用いて、Sox17遺伝子の 72番目のメチオニンをアルギニンに置換する個体、もしくは、shRNAを発現させることで遺伝子の半量抑制を行うヘテロ変異体を作り、SHIVA(Met 72Arg置換;肝臓代謝異常症を呈する)個体同様の病態再現が可能であるかなど、既存のSox17ヘテロマウス、SHIVAマウスと比較検討し、ハプロ不全によって引き起こされる疾患モデル動物として応用する予定である。
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[Journal Article] Sox17-mediated maintenance of fetal intra-aortic hematopoietic cell clusters.2014
Author(s)
Nobuhisa I, Osawa M, Uemura M, Kishikawa Y, Anani M, Harada K, Takagi H, Saito K, Kanai-Azuma M, Kanai Y, Iwama A, Taga T.
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Journal Title
Mol Cell Biol.
Volume: 34(11)
Pages: 1976-1990.
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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