2014 Fiscal Year Annual Research Report
ハイパーサーミアが癌細胞の力学的特性におよぼす影響
Project/Area Number |
24500523
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
内貴 猛 岡山理科大学, 工学部, 教授 (40241385)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 紘三郎 岡山理科大学, 工学部, 教授 (90026196) [Withdrawn]
松木 範明 岡山理科大学, 工学部, 教授 (90284520)
原 啓文 長岡技術科学大学, 学内共同利用施設等, 研究員 (80511071) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ハイパーサーミア / 細胞骨格 / 細胞生存率 / 細胞スティフネス / 原子間力顕微鏡 / がん治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
ハイパーサーミア(温熱治療)はがんを含む組織に熱刺激をあたえて正常細胞は温存したままがん細胞のみを死滅させる方法である。しかし、熱刺激により細胞のスティフネスが変化するのかどうかについてはほとんどわかっていない。本研究では、熱刺激ががん細胞の細胞骨格の構造と細胞のスティフネス(硬さ)におよぼす影響を調べ、細胞を軟らかくすることなく細胞死を誘引できる刺激条件、すなわち効率的にがん細胞を死滅させる方法を開発することをめざす。 昨年度まで熱刺激が細胞骨格におよぼす影響を幾つかの熱刺激条件にて検討したが、死滅する細胞が想定より少なく、あまりよい結果が得られたかった。そのため、研究の原点に戻り、HeLa細胞に与える熱刺激条件(温度と時間)が細胞死におよぼす影響を検討した。その結果、一般的に教科書に記載されている42.5℃よりも高い45℃程度の熱刺激を与えなければがん細胞の生存率が低下しないことがわかった。研究開始前に想定していた熱刺激条件が本研究で使用した細胞には適切ではないことが判明した。今後は高い温度の熱刺激を与えて細胞骨格がどのように変化するのかを検討しなければならないことがわかった。 また昨年度に引き続き、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて細胞のスティフネスにおよぼす熱刺激の影響を検討する実験に着手し、最初の段階として、複数個の熱刺激を与えないHeLa細胞のスティフネスを測定し、細胞のスティフネスを検討する方法を確立した。
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Research Products
(3 results)