2014 Fiscal Year Annual Research Report
次世代の脳動脈瘤治療用ステントのストラットパターンの構築に関する研究
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24500535
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Research Institution | Tsuruoka National College of Technology |
Principal Investigator |
中山 敏男 鶴岡工業高等専門学校, 制御情報工学科, 助教 (80451631)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 信 東北大学, 流体科学研究所, 准教授 (20400418)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 数値流体力学解析 / ステント / 脳動脈瘤 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は,流体力学において流体-構造連成解析の実施,血管分類において親血管形状を考慮した脳動脈瘤の分類法の考案を行った. 脳動脈瘤およびステントの流体-構造連成解析では,ストレートな親血管円柱と半球を組み合わせ,アスペクトレイシオが1である理想動脈瘤形状を対象に行った.この結果より,ストレートな親血管は脳動脈瘤を基点としてややU字型に変形,ネック部分の親血管形状は横方向に広がり,脳動脈瘤方向へ押しつぶされた.ステント留置ケースにおいて,ステントにより親血管の変形は抑えられ,ステントは親血管方向へ押される傾向が見られた.ステント留置位置が親血管方向へ移動する現象は血流により生じていると考えられる.ことにより,剛体血管モデルと比較すると脳動脈瘤内での血液の流れ方(フローパターン)が異なる可能性を示し,今後のステントストラットパターンについて更なる検証の必要性を示唆した. 親血管形状を考慮した脳動脈瘤の分類では,親血管形状のネック付近の血流影響を考慮する必要性を学会で提案したことで,他の研究者たちも注目し研究を始めだした. これまでの研究功績が認められ,2014年10月に開催された東北大学流体科学研究所主催の国際学会である“The eleventh International Conference on Flow Dynamics (ICFD2014)”ではBiomedical Flow Dynamicsのセッションオーガナイザーとチェアマンを務めた.また同年11月にはドイツのブラウンシュバイクで開催された国際シンポジウム“1st International symposium for collaborative research between Tohoku University and Technische Universitaet Braunschweig”から招待講演を依頼された.
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