2013 Fiscal Year Research-status Report
スマート超音波システムを用いた癌患部の自動HIFU治療
Project/Area Number |
24500537
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
柳田 裕隆 山形大学, 理工学研究科, 准教授 (80323179)
|
Keywords | 高フレームレート / 超音波撮像 / 超音波アレイ |
Research Abstract |
3次元超音波撮像の高速描画について大きな成果を得た。これまで、市販のものでは描画速度は0.5[vol/s]であった3次元超音波画像の描画速度を、本研究では4[vol/s]まで引き上げた。 演算をC言語記述からHDLに変換してFPGAに実装した。シミュレーションと実測の結果、GPGPU以上の速度が期待できることを確認した。Impulse C/CoDeveloperを用いて設計した。シミュレーションではボリュームレートが約4.098[vol/s]となり、本研究で行ってきた従来の描画方法であるCPUのみのシステムでのボリュームレート約0.134 [vol/s]に対し約30倍、OpenMPを用いて並列化を行ったシステムのボリュームレート約1.403 [vol/s]に対し約3倍、GPGPUを用いたシステムのボリュームレート約0.426 [vol/s]に対し約10倍の高速化が見込めることを明らかにした。Impulse C/CoDeveloperを使用してHDLコードを生成したが、今回はハードウェア化で一般的に行われる固定小数点化等の効率化を行っていない。このため、現在FPGA上に実装してある相互相関プロセスよりさらに高速に動作する回路が作成可能であると考えられる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は超音波撮像とHIFUの二つのデバイスの制御を行う必要がある。 超音波撮像に関しては描画速度の遅さとダイナミックレンジ、HIFUデバイスに関してはエネルギー不足の三点が改善すべき事象として挙げられている。このうちのエネルギー不足の問題に関して1年目に対応を開始し、デバイスの仕様を決定した。また2年目には描画速度を改善し、高速で画像を確認できる方法を提案することができた。また、この成果をもとに超音波素子の個数を増加させることによってダイナミックレンジの向上も期待できる。最終年度にシステムの統合をするための条件がそろってきている。
|
Strategy for Future Research Activity |
実験によって明らかになったHIFUデバイスの仕様を満たす素子開発を行い、コンピュータシミュレーションによって明らかにした高速超音波撮像システムのハードウェア設計を行い、二つのシステムを統合する。特に超音波撮像システムのハードウェア設計はそのテーマだけでも十分学術的に価値が高く優先的に行いたい。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
25年度ではデータ受信用ADCの受信CHを当初の予定よりも少なくして、システムが稼働するかどうかを確認するにとどめたため、予算を繰り越すことになった。 25年度に用意したベースのADCに、26年度には予定通りのCH数にするためにモジュールを増設するために予算を使用する。
|
Research Products
(3 results)