2013 Fiscal Year Research-status Report
体幹部代謝アトラス構築と経時変化を自動追跡するがん治療効果の診断支援
Project/Area Number |
24500543
|
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
原 武史 岐阜大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10283285)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片渕 哲朗 岐阜医療科学大学, 保健科学部, 教授 (00393231)
藤田 廣志 岐阜大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10124033)
|
Keywords | FDG-PET / 化学療法 / コンピュータ支援診断システム / 観察者実験 / PET/CT / 体幹部 / 解剖学的標準化 |
Research Abstract |
本年度は,昨年度構築したCADのプロトタイプの検証とあわせて,がん治療を前提とした除脂肪体重を利用する正常モデルの構築法,PET/CTのCT像における臓器分割について研究を実施した. CADのプロトタイプの検証においては,243症例の正常例から,平均と標準偏差が保存される正常モデルを構築した.過去症例,現在症例に対し,正常モデルを用いて統計解析処理をし,異常集積を検出した.その後,偽陽性削除を行い,集積の変化を提示する.本システムの検出精度を求めるために経時変化のある症例を用いて異常集積の検出手法の実験を行った結果,異常集積124個中,119個を正しく異常と検出できた.異常集積の検出結果を基に,経時差分の実験を現在画像,過去画像共に異常集積の検出に成功した55症例を使用し行った結果,真陽性率96.0%,1症例あたりの偽陽性数31.1個の検出性能を得た.医師4名で読影実験を行った結果,本システムを用いた場合,読影者のAUCの平均が0.843から0.906へ有意に上昇した(p<0.001,DBM-MRMC). SUVを除脂肪体重で補正したSULは,がん治療中の体重低下を反映した指標として重要である.この値を用いたFDG-PET画像のための正常SUL分布モデルの構築を新たに行った.そして,それを用いた統計学的画像解析における異常集積の解析を行った.従来のSUVを用いたZ-scoreと比較した結果,10症例13箇所の肺における異常集積の中で,10症例12箇所でZ-scoreの上昇が見られた. CT像における臓器分割に関しては,男性70症例に関して心臓,肝臓,脾臓,左右腎臓,膀胱の臓器抽出を試みた.その結果,Bounding Boxにおける検出ではJaccad係数0.5以上,臓器表面においては0.6以上を達成した.低線量画像であるため,不十分な臓器抽出領域も存在したが,解剖学的標準化法の可能性を示した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
観察者実験について独立した検証を行い,正確な統計比較を実施できたが,観察者の追加がまだ実施できていない.PET/CT像のCT像における臓器分割について,70症例について学習データおよび評価結果を得ることができた.除脂肪体重による正常モデル構築が実現でき,腫瘍の評価の世界基準であるRECISTに対応できる可能性を示すことができた. また,データの追加収集も実施し,臓器分割の実験に利用できた. 以上のことから,本年度の研究はおおむね順調に進展したといえる.
|
Strategy for Future Research Activity |
観察者実験における観察者の追加を重点的に行う.現在,依頼を行ったところであり,2014年7月/8月で実施を予定する.CT画像における臓器抽出に関しては,現在,男性のみであるため,女性に関する臓器抽出も実施する.そして評価方法,正常モデル構築法を一般化する.その結果,最終年度として,精密な正常モデルの構築を行い,活用のためのフローを確定する.
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究室の共通備品であるファイルサーバに余裕があったため,データバックアップなどの費用が本年度は不要であった. 観察者実験のための出張費およびデータ補助に関する費用への重点を予定する.また,臓器抽出の評価に関して,放射線科医への依頼を行うため,その出張費および謝金の支払いを予定する.
|
Research Products
(10 results)
-
[Journal Article] Temporal subtraction system on torso FDG-PET scans based on statistical image analysis2013
Author(s)
Y.Shimizu, T. Hara, D. Fukuoka, X.Zhou, C.Muramatsu, S.Ito, K.Hakozaki, S.Kumita, K.Ishihara, T.Katafuchi, H.Fujita
-
Journal Title
Proc. of SPIE Medical Imaging 2013
Volume: 8670
Pages: 86703F-1-6
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-
-