2012 Fiscal Year Research-status Report
脳機能イメージングによるミラーセラピーのメカニズム解析
Project/Area Number |
24500567
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
生駒 一憲 北海道大学, 大学病院, 教授 (70202918)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧野 均 北海道文教大学, 人間科学部, 准教授 (10583924)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ミラーセラピー / 電気刺激 / 上肢機能訓練 / 機能的近赤外分光法 |
Research Abstract |
脳血管障害者に対する機能訓練としてミラーセラピー(MT)がある.MTの研究では,麻痺側の運動イメージや運動療法が併用されているため、MT単独の効果は不明である。一方,MT中に静止している上肢を受動的に動かした際,運動野が賦活した報告がある.そこで受動運動の代わりに筋電駆動型電気刺激を用いることで電気刺激(ES)による運動と一側上肢の運動を同期させる新しいMTの治療法を開発した.先行研究では若年健常者にMTとESの効果を検証し,ミラーニューロン(MN)が存在する縁上回の賦活がみられたが,MTとMT+ESの差異はみられなかった.この結果は,健常被験者は実際の患者とは異なり,鏡からの視覚入力によって生じる錯覚が十分ではなかったためだと考えられる. そのため,本研究は、健常者高齢者に対してMTとMT+ ESのメカニズムをMNに着目して検証することに加え、脳卒中患者におけるMTのメカニズムの同定を脳機能再構築の面から行い、即時効果と長期効果を検証することを目的とする。20名の健常高齢者に対して左手の屈曲を0.5Hzで30秒間行う際に(1) 黒点を見る(Task1,4)、(2)動いていない右手を見る(Task2,5)、(3)鏡に映った左手を見る(Task3,6)という3つの異なる視覚入力を行い、それをETESの有無で行う全部で6タスクの効果を機能的近赤外分光法(fNIRS)を用いて比較検討した。また慢性期の脳卒中患者4名に対しても上記Taskを行った.本研究は現在解析中で詳細なことは言えないが,健常高齢者では鏡に映った一側上肢の錯覚を感じる割合が健常若年者より多く,脳血管障害者ではより強く錯覚を起こしている印象だった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
機能的近赤外分光法(fNIRS)を用いてミラーセラピー(MT),MT+電気刺激(ES)の即時効果を検証する研究では,対照群である健常高齢者20名の計測は終了しているが,慢性期脳血管障害片麻痺患者は4名の計測のみであり,健常高齢者と比較するには統計的に人数が少ない.
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Strategy for Future Research Activity |
慢性期脳血管障害片麻痺患者に対しての長期的効果の検証の前にMT,MT+ESの即時効果の検証をする必要がある.現在,対照群である健常高齢者の計測は終了しているため,今年度は脳血管障害者の人数を増やしていく必要がある.また,それらの長期的効果を検証していく.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今年度の5700円の余りは,研究費の使用において端数が生じたためである. 研究費の使用計画としては,被験者の謝金,fNIRSのレンタル料,fMRIの使用料,成果発表による交通費等,論文掲載費を見込んでいる.
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Research Products
(1 results)