2013 Fiscal Year Research-status Report
Brain Machine Interfaceを用いた急性期脳卒中リハビリの効果
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24500568
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
大田 哲生 旭川医科大学, 医学部, 教授 (20233132)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 泰成 北見工業大学, 工学部, 准教授 (80610253)
向野 雅彦 旭川医科大学, 医学部, 助教 (30424170)
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Keywords | Brain Machine Interface / 脳卒中 / 機能改善 / 急性期 |
Research Abstract |
[目的] Brain-Machine Interface: BMI技術の臨床応用には、個人で異なる脳波変化の特徴を効率的に同定する必要があり、本年度は、被験者の前腕に電気刺激を与え筋収縮を誘発させ、得られた脳波変化の特徴パラメータを随意運動時に得られたものと比較することで、急性期脳卒中患者の随意性のない上肢に対する電気刺激 BMI訓練を行う際の脳波同定手法を検討した。 [方法]健常成人 7 名の体性感覚運動野における脳波を手関節背屈筋への電気刺激(100 Hz)による筋収縮誘発時(刺激時)と、随意運動による手関節背屈運動時(運動時)および安静時で記録し、 そのデータに対して、時間周波数マップを描くとともに、サポートベクターマシン(SVM)とフィッシャーの線形判別法(LDA)を用いて、脳波の特徴量および識別精度を算出した。 [結果]全被験者のデータを平均化した結果、刺激時に認められた事象関連脱同期(ERD) の最大値は運動時と比較して約 15%増大した。また得られた ERD の周波数帯域はベータ波帯で運動時と類似していた。さらにこの特徴量を用いて線形判別を行うと、LDA および SVM において刺激時が運動時に比べ 5-7%高かった。最大識別率に対応する重みベクトルは各被験者で異なるものの、個々の値は刺激時と運動時で類似していた。 [考察]運動時と刺激時に認めた ERD の周波数帯域は先行研究と同様であった。さらに、刺激時のERD の大きさは、全被験者において運動時よりも大きく、電気刺激を用いる手法により、個々で異なる運動時の脳波変化に対する特徴量を短時間かつ効率的に選択できると考えられた。また重みベクトルの値は運動時および刺激時において類似していたことから、脳卒中患者に対するニューロリハビリテーションに不可欠なパラメータ推定手法として電気刺激が利用できると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
健常者を対象として実施方法の確立にむけて研究は進んでいるものの、まだ患者への応用ができていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
脳卒中患者を対象としてこれまでに検討された手法を用いて臨床応用を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
健常者を対象として既存の機器を用いて計測およびデータ解析を行ったため。 患者を対象とした計測を行うため、臥床しながら計測を行えるように測定環境を工夫する必要が出てくることが予想される。患者が楽に機能回復訓練を行えるような機器設定を行う予定である。
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