2014 Fiscal Year Annual Research Report
Brain Machine Interfaceを用いた急性期脳卒中リハビリの効果
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24500568
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
大田 哲生 旭川医科大学, 医学部, 教授 (20233132)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 泰成 北見工業大学, 工学部, 准教授 (80610253)
向野 雅彦 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (30424170) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 脳卒中 / 急性期 / brain machine interface / バイオフィードバック / 電気刺激 / 上肢機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳卒中患者に対する麻痺機能改善のためのリハビリは、なるべく早期から行う方が効果的だといわれている。しかし、急性期における患者への負荷には限界があり、身体活動を伴わなくとも脳機能を改善させる方法があれば患者に寄与するところは大きい。本研究ではBrain machine interfaceとBiofeedbackの技術を応用した方法を用い、臥位で簡単に施行可能な脳機能改善のためのリハビリ訓練方法を開発することを目的とした。 重度上肢麻痺の脳卒中患者に運動イメージを行ってもらうことで運動野の賦活を図る訓練を行うが、この際、運動野近傍の脳波を測定し、リアルタイムで解析しながらμリズムの事象関連脱同期を図ることが可能かを検討した。事象関連脱同期が得られた際には、麻痺側手関節背屈を行うための電気刺激を前腕に与え、麻痺肢からの感覚フィードバックも戻るように設定した。ベッド上でギャッチアップした状態の右片麻痺患者にゴーグル型の視覚フィードバック装置を装着し、ベッド上で臥位に近い姿勢でもコンピュータ画面が眼前で見られるようにした。麻痺肢の手関節背屈を課題として脳波のフィードバックコントロールを行い、事象関連脱同期を認めた際には前腕への電気刺激を行った。20施行を1サイクルとして約1時間の訓練を施行。訓練前後ともC3, C4電極におけるμリズムの事象関連脱同期ははっきりと認めなかったが、C4で運動と安静を識別する識別率は訓練前は52.5%であったが、訓練後には62.5%に上昇した。また、安静時脳波のパワースペクトルを比較すると、訓練後、C3で10~40Hzの周波数帯域のパワーは減少した。 今回の訓練においては事象関連脱同期を起こすことは困難であったが、識別率の向上、非損傷側のパワースペクトルの変化が生じており、麻痺側上肢運動イメージでリハビリ開始当初から脳の賦活化が行える可能性が示唆された。
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