2014 Fiscal Year Research-status Report
加齢による筋内脂肪増加を予防するための筋特性改善プログラムの開発
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24500579
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
池添 冬芽 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (10263146)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市橋 則明 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50203104)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 高齢者 / 筋力トレーニング / 筋特性 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度の研究目的は高齢者を対象に2種類の筋力トレーニングを実施し、どちらのトレーニング法が高齢者の筋特性の改善に有効であるかを検証することとした。 対象は健常高齢者32名とした。なお、測定に大きな影響を及ぼすほど重度の神経学的・筋骨格系障害や認知障害を有する者は対象から除外した。運動速度をゆっくりとするスロートレーニングを実施するスロー群と運動速度を素早くするパワートレーニングを実施するパワー群に分類し、両群とも週1回8週間の下肢筋力トレーニングを実施した。スロートレーニングでは求心性・遠心性フェーズともに5秒かけて運動を行った。パワートレーニングでは求心性フェーズはできるだけ速く動かし、遠心性フェーズでは2秒かけて運動を行った。両トレーニングともに反復回数は各種目につき10回とした。超音波診断装置を用いて大腿四頭筋の筋厚および筋輝度を測定し、それぞれ筋量および筋の質(筋内の非収縮組織の割合)の指標とした。筋力として最大等尺性膝伸展筋力を評価した。介入後、膝伸展筋力は両群ともに有意な増加がみられ、両群の筋力増加率に有意差はみられなかった。また、スロー群、パワー群ともに筋厚の有意な増加および筋輝度の有意な減少がみられ、筋厚および筋輝度の変化率に両群で有意差はみられなかった。本研究の結果、スロートレーニングとパワートレーニングはともに筋力や筋量、筋の質の改善に有効であり、その効果は同程度であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度は2種類の筋力トレーニングが高齢者の筋特性へ及ぼす効果について明らかにすることを目的として研究を実施した。本研究の結果、運動速度をゆっくりとするスロートレーニングおよび運動速度を素早くするパワートレーニングはいずれも筋力や筋量、筋の質の改善に有効であり、その効果は同程度であることが示唆された。しかしながら、これらの筋特性の改善が歩行能力や生活活動量等に及ぼす影響についてはさらなる検証が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は2種類の筋力トレーニング法(運動速度をゆっくりとするスロートレーニングおよび運動速度を素早くするパワートレーニング)が高齢者の最大努力歩行時の速度、ケーデンス、ストライド長、立脚期時間の左右非対称性、歩行周期変動性といった歩行能力や、生活空間・1日の歩数や歩行時間といった生活活動量等へ及ぼす効果について多面的に検証する。これによって、高齢者の生活自立や介護予防を目指した筋力トレーニング法の確立を目指す。
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Causes of Carryover |
平成26年度の研究においては、高齢者に対する下肢筋力トレーニングが高齢者の筋力や筋量や筋の質といった筋特性へ及ぼす効果について検証した。このようにスロートレーニングとパワートレーニングの2種類の筋力トレーニングはいずれも筋特性改善に有効であることが明らかとなったが、歩行能力や生活活動量など、多面的な要因に関する検討が不十分であった。この点が次年度の使用額が生じた主な理由である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成26年度に実施できなかった高齢者に対する下肢筋力トレーニングの有効性の検証について、筋特性へ及ぼす効果だけでなく、この筋特性の改善効果が歩行能力や生活活動量等に及ぼす影響について研究を行う予定である。
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Research Products
(1 results)