2013 Fiscal Year Research-status Report
地域病診連携システムが慢性閉塞性肺疾患の予防と治療を可能にするか
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24500589
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
千住 秀明 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (30179361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 貴子 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (00612409)
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Keywords | リハビリテーション / 地域医療 / 病診連携 / COPD |
Research Abstract |
平成24年度に設立したCOPD対策委員会の協力の下、①COPD要フォロー健診、②COPD患者を対象とした呼吸器リハビリの集い、③医療従事者を対象とした呼吸リハビリテーション研修会を継続した。加えて、平成25年度は本COPD地域病診連携システムが地域住民のCOPD認知度に与える影響とCOPD要フォロー健診者を対象にCOPD患者の呼吸器リハビリの集いに対するアンケート調査を実施した。 方法と結果:平成25年に松浦市の40~74歳の特定健診対象者5,891名を対象とし、郵送によるCOPD認知度調査を行った。認知度はCOPD地域病診連携システム介入地区と地理的条件で介入が困難であった島嶼地区で比較した。その結果、COPD地域病診連携システム地区ではCOPDの認知度が約20%であり、島嶼地区の約10%と比べ有意に認知度が高かった。しかし、両地区とも高齢になるほどCOPD認知度は低かった。また、要フロー検診対象者239名を対象に郵送による健診参加者状況等を調査した。その結果、ほとんど参加した、あるいは、時々参加したと回答した者は計約82%であり、多くの対象者が要フォロー健診や呼吸器リハビリの集いを活用していた。一方、参加しなかった対象者の多くは、すでに病院で治療を行っているため参加する必要はないと回答しており、病診連携が少しずつ構築されてきていることを裏付けるものと確認することができた。要フォロー健診や呼吸器リハビリの集いにほとんど参加している者の多くは、呼吸機能や自覚症状が維持されていた。 本研究の意義は、COPDを理解し、予防するとともに早期発見、早期治療を行うことで、国民の健康寿命の延伸と医療費抑制に寄与することが可能となることである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.松浦市、北松浦医師会の協力によってCOPD対策委員会を設け、年間事業計画を立て計画通りに進行している。 2.残された課題は、市民のCOPDに対する認知度が依然低いこと、要フォロー者健診において毎回参加者が少ないことである。 3.今後は、医師会と受診医療機関と協力し、全要フォロー者の追跡調査を行うとともに、医療費抑制効果についても検討する。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の推進方策) 年2回のCOPD対策委員会の開催、COPDフォロー健診、医療従事者研修会、COPD教室の開催、中核病院でのCOPD健診の実施、一般市民へのCOPD認知度調査、COPD健診不参加者への追跡調査などを実施する。 (次年度の研究費の使用計画) 年2回のCOPD対策委員会の開催、COPDフォロー健診、医療従事者研修会、COPD教室の開催、中核病院でのCOPD健診の実施、一般市民へのCOPD認知度調査、COPD健診不参加者への追跡調査などを実施する。 上記計画のため、会議費、交通費、肺機能検査備品等に使用すると共に、最終年度にあたるため各種学会への研究成果の公表、論文作成費に使用する
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初予定していた疫学調査を次年度におこなうこととなったため 年2階のCOPD対策委員会の開催、住民健診時のCOPD健診実施、COPDフォロー健診、医療従事者研修会、COPD教室の開催、中核病院でのCOPD健診の実施、一般市民へのCOPD認知度調査、COPD健診不参加者への追跡調査などを実施する。
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Research Products
(14 results)
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[Journal Article] Relationship between depression in patients with copd and the percent of predicted fev1, bode index, and health-related quality of life2013
Author(s)
Iguchi A, Senjyu H, Hayashi Y, Kanada R, Iwai S, Honda S, Kitagawa C, Ozawa H, Rikitomi N
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Journal Title
Respir Care
Volume: 58
Pages: 334-339
Peer Reviewed
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