2012 Fiscal Year Research-status Report
過敏性腸症候群患者の生活習慣を改善させるリハビリテーションプログラムの開発
Project/Area Number |
24500597
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
小川 豊太(濱口豊太) 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (80296186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田山 淳 長崎大学, 保健・医療推進センター, 准教授 (10468324)
冨家 直明 北海道医療大学, 心理科学部, 教授 (50336286)
西郷 達雄 長崎大学, 保健・医療推進センター, カウンセラー (50622255)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ストレス / 過敏性腸症候群 / 運動療法 / 作業療法 |
Research Abstract |
過敏性腸症候群(IBS)は腹痛と便通異常を伴って有症状者に日常生活の障害をもたらす.IBS治療ガイドラインでは,薬物療法,食事指導,生活習慣改善指導が行われる.生活習慣の改善のために運動によって生活リズムを保つことは,IBS症状に改善をもたらす可能性がある.我々はIBS症状有症状者に対して運動介入法を開発し,その効果を検証している.本研究はこれまでに開発したIBSのための「腹部体幹ストレッチ法」「散歩」「運動と食行動の教育」をそれぞれ段階付けした8週間プログラムによりIBS有症状者へ介入する. 平成24年度はIBS有症状者40名(男性10名,女性30名,平均年齢21±1歳)を対象に,介入群と非介入群に無作為割付して運動介入を実施した.介入開始に先立ち,インフォームド・コンセントを行い,IBS検査,心理検査,基礎代謝量を測定する.運動実施の自己効力感高低別にクラス分けし,強化介入群と対照介入群を割り付けた. 強化介入群は「教育・カウンセリング」から開始し,運動と食事行動の介入を実施してその経過を記録させた.対照介入群には健康関連情報,食事情報,運動情報の提供を行った.記録は両群ともに専用の自己記入式手帳と携帯型行動計測装置を使用し毎日セルフモニタリングさせ,強化介入群には週1回の教育・カウンセリング,運動指導を行った.介入終了後,生活習慣改善度を分析し,病状,心理,生理検査の変化からリハビリテーション効果を明らかにする. 平成24年度計画では被験者40名を実施し,フォローアップ調査を予定した.全被験者予定者数は3年間でIBS患者60名(強化介入群30名,対照介入群30名)であり,当初予定通り,実験は進んでいる.平成24年3月までに実施した実験の成果は第19回日本行動医学会のシンポジウムにて報告した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
IBS有症状者enroll・検査・診断の実施(Step 1),IBS有症状者に対するリハビリテーション介入の実施(Step 2),データ解析と介入プログラムの改良,研究報告(Step 3)を予定し,平成24年度はStep 1ならびにStep 2を実施した.本研究の当初予定被験者数は60名であり,平成24年3月までに40名の被験者がenrollされ,実験を行っている. 介入は全8週間のプログラムとし,対象者は(1)IBS教育を受講した後,(2)運動の講習を受け,(3)消化管症状(GSRS)並びに心理ストレス検査,(4)生理検査,(5)8週間の運動介入,(6)介入後の検査を実施した.運動介入プログラムは,体操と歩行,ライフコーダGSを携帯させ,週に1度の活動調査と4週目に中間介入を行った.介入前後に腹部症状と心理状態,ストレス負荷時の心電図,唾液アミラーゼ,安静時代謝量を測定した.研究分担者と連携研究者により作成したIBS教育プログラム,カウンセリング法を6時間以上講習した研究代表者と臨床心理士(2名)にて教育カウンセリングを行った.強化介入群には8週間のうち週1回の頻度で教育・カウンセリングを行い,運動処方(腹部運動,歩行)と好ましい食行動の遂行を促した.対照介入群には一般的な健康関連情報を提供し,カウンセリングではセルフモニタリングの結果を示し,運動と食行動の強化介入プログラムは含めていない. 強化介入・対照介入の両群の被験者には携帯型行動計測装置(Kenz製LifeCorder GS, 設備備品費にて追加購入)を常時携帯させて活動量や日常生活の記録を行わせた.介入終了者には今後,介入終了後3ヶ月,6ヵ月,12ヵ月経過時点で郵送法による追跡調査を実施する予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は,IBS有症状者enroll・検査・診断の実施(Step 1),IBS有症状者に対するリハビリテーション介入の実施(Step 2),データ解析と介入プログラムの改良,研究報告(Step 3)を計画し,平成25年度は被験者60人までをStep 1~2完了させ,26年度は主にStep 3を遂行する予定である.なお,中途脱落者に備えて平成26年度は5名の被験者を予備的に予定している. 介入期間はこれまで通り,週1回,2ヶ月(計8回)とし,被験者謝金費,消耗品費を使用する.研究分担者と連携研究者により作成したIBS教育プログラム,カウンセリング法を6時間以上講習した研究代表者と臨床心理士(2名)にて教育カウンセリングを行う.強化介入群には8週間のうち週1回の頻度で教育・カウンセリングを行い,運動処方(腹部運動,歩行)と好ましい食行動の遂行を促す.対照介入群には一般的な健康関連情報を提供し,カウンセリングではセルフモニタリングの結果を示し,運動と食行動の強化介入プログラムは含まない.強化介入・対照介入の両群の被験者には携帯型行動計測装置(Kenz製LifeCorder GS, 設備備品費にて追加購入)を常時携帯させて活動量や日常生活の記録を行わせ,データ解析に使用する. 平成26年度以降のデータ解析と介入プログラムの改良,研究報告(Step 3)にむけて次の準備を行っている. (1)プログラム全体の効果:週1回,計8回試行(2ヶ月)の介入効果をGSRS,VASの結果を用いて強化群と対照群で比較する.(2)健康行動の効果(短期効果):腹部体幹筋ストレッチ,腰部体操,歩行時の脳機能,基礎代謝量を含む生理指標を比較分析する.(3)介入後の複合効果(長期効果):介入終了後3ヶ月・6ヵ月・12ヵ月経過時点で被験者に対し,GSRSと生活調査(郵送法)による追跡調査を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
(1)備品として脳血流量測定用光ファイバープローブの交換(200千円)を予定している. (2)消耗品費として呼気ガスマウスピース,CgA計測チップ,ディスポ電極(心電図計測センサー),心理検査調査票購入として400千円を予定している. (3)外国旅費として400千円,会議費として100千円を予定している. (4)人件費・謝金:被験者謝金100千円を予定する.データ入力等人件費として100千円を予定する.印刷・製本,通信・運搬費として100千円を予定する.
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Research Products
(13 results)
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[Presentation] セロトニントランスポーター遺伝子多型が直腸刺激時の局所脳反応性に与える影響2012
Author(s)
田代学, 福土審, 金澤素, 水野資子, 濱口豊太, 鹿野理子, 遠藤由香, 本郷道夫, 糸山泰人, 谷内一彦, 青木正志
Organizer
第52回日本核医学会学術総会
Place of Presentation
札幌
Year and Date
20121011-20121013
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