2014 Fiscal Year Annual Research Report
ミラーテラピーによる脳梗塞急性期の可塑的修復過程のメカニズムの解明
Project/Area Number |
24500601
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
近藤 正樹 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20315964)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 正法 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50198040)
武澤 信夫 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70405265)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ミラーテラピー / NIRS / 脳梗塞急性期 / 可塑的修復過程 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度の前半で新規症例の登録を行い,平成25年度登録症例の1年後の評価を行った。後半で登録症例のまとめ,データの解析を行った。全体を通じて18例を登録した。上肢麻痺を呈する脳梗塞症例の登録し,ミラーテラピー実施群(MT群)と通常の理学療法,作業療法実施群(通常群)へのランダム化した。右麻痺12例:MT群6例,通常群6例,左麻痺6例:MT群2例,通常群4例。退院時に急性期の麻痺の改善度を評価した。14例で1年後の経過まで確認した。NIRSは3例で再評価した。12例は回復期病院に転院,2例は自宅退院した。1年後の時点で7例は当院通院,5例は他院に通院していた。 上肢機能の重症度評価は上田式12段階評価法で行った。上肢は開始時8.4±4.3,退院時9.8±3.3,1年後10.1±3.2。手指開始時7.9±4.7,退院時8.6±4.4,1年後9.2±4.3。 左麻痺例 / 右麻痺例を比較すると,退院時-開始時は上肢で0.75±0.5 / 1.7±3.1,手指で0.5±0.6 / 0.9±2.8,1年後-退院時は上肢で0.25±0.5 /0.3±1.1,手指で0.75±0.5 / 0.5±0.7で有意差はなかった。MT群 / 通常群を比較すると,退院時-開始時は上肢で3.2±3.4 / 0.1±0.4,手指で1.7±3.6 / 0.1±0.4,1年後-退院時は上肢で0.3±1.4 /0.3±0.5,手指で0.8±0.8 / 0.4±0.5で退院時-開始時でMT群の改善傾向を認めた。 NIRSの結果はミラー課題で右片麻痺例は右半球優位に賦活反応を認めたが,左片麻痺例では有意差は認めなかった。また,左麻痺例でミラー課題により賦活反応の増加例が多かった。病変部位については大脳皮質/運動野ではミラー課題で賦活反応が増加した症例はなかった。経時的変化で1例が増加,2例は横ばいないし減少した。
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Research Products
(4 results)