2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24500606
|
Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
小野 武也 県立広島大学, 保健福祉学部, 教授 (30299797)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 関節拘縮 / 関節可動域制限 / ラット |
Outline of Annual Research Achievements |
関節の動きを維持・改善するために必用な運動について検討した実験は,関節をギプスなどで固定した後,固定を外してストレッチを一日につき一定時間実施し,再び関節を固定する方法で行われている。これを1~2週程度毎日繰り返し,最終日は固定を外してストレッチを実施した後に,効果判定の関節可動域テストを行っている。このような方法で得られたストレッチの時間から関節の動きを維持するために必用な関節運動の時間は30分/日と報告されている(Williams 1990)。ここでポイントとなる点は,最終日の効果判定直前にストレッチを行っている点である。最終日におこなう効果判定の関節可動域テスト結果は,2つの影響を含んでいると考えられる。一つは毎日行う関節運動の影響であり,もう一つは,最終日の関節可動域測定直前のストレッチの影響である。一般的な健常者は朝起きた時に関節のストレッチを行わないでも関節可動域は維持できており,これは,日頃の十分な関節運動が行われているためと思われる。この,日頃の十分な関節運動はどの程度であるかを知るために,効果判定として行う関節可動域テスト直前のストレッチを行わないで検討した。その結果,関節可動域制限の発生を予防するためには,20時間/日の関節運動(4時間/日の関節固定)が必要であることが分かった(16時間/日の関節運動と8時間/日の関節固定では関節拘縮が発生した)。さらに,人間は1日約8時間睡眠をとっており,その間の関節運動が低下していると仮定し,健常成人の指床距離を8時間の睡眠前後で比較したところ,睡眠後に柔軟性が有意差を持って低下していることが判明した。以上のことから,一日4時間程度の関節運動の低下では関節拘縮は発生しないものの,それ以上の関節運動の低下が続くと関節拘縮が発生する可能性がある事が示唆された。。
|
Research Products
(2 results)