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2013 Fiscal Year Research-status Report

実用性の高い「園芸療法認知症総合ケアマップ」の作成

Research Project

Project/Area Number 24500633
Research InstitutionKyushu University of Health and Welfare

Principal Investigator

小浦 誠吾  九州保健福祉大学, 保健科学部, 教授 (90310044)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小川 敬之  九州保健福祉大学, 保健科学部, 教授 (50331153)
押川 武志  九州保健福祉大学, 保健科学部, 助教 (50435195)
右田 平八  九州保健福祉大学, 保健科学部, 講師 (00582462)
Keywords園芸療法 / 作業療法 / 自律神経変化 / マッピング / 地域包括ケア
Research Abstract

これまでの研究により、園芸療法の実施環境は、その対象者への効用だけでなく関わる全ての国民への心身への効用が期待できることを示してきた。その結果として、幸福度を軽減させることなく増加の一途をたどる高齢者医療・福祉経費の軽減に寄与することをマニュアル化した。
24年度は、広義の園芸療法の技法でもあるアロマテラピーで使用する天然植物抽出アロマの良好な嗅覚刺激が、良好な自律神経変化をもたらす可能性を公表した(24年度人間・植物関係学会)。また、そのような嗅覚の刺激は、脳内で刺激が伝わる嗅覚野が記憶を司る海馬周辺に位置することもあり、認知症予防との関連性が検討されている。そこで、これまでほとんど研究が進んでいない進行したアルツハイマー病患に対する園芸療法の実施環境の提供及び、ベッドサイドでも使用可能なハンドアロママッサージによる自律神経変化を確認するための研究を開始した。
アルツハイマー型認知症など高齢者の認知機能の低下が進行すると、多くの場合身体的機能の低下も伴うため、園芸療法の技法の選択の余地が狭くなる。そこで、車いす座位も含めた園芸療法ガーデンへの散歩や臥位のまま実施できるベッドサイドにおけるハンドアロマトリートメントにおける自律神経変化を確認したところ、環境の変化や互換の刺激およびアロマの嗅覚刺激及びハンドアロマトリートメントにおける快刺激が、中等度または重度のアルツハイマー型認知症者に対しても良好な刺激を与えることが示された。
さらに、高気圧酸素ボックスにおけるアロマの併用効果も確認し、高気圧状況のみでも自律神経系は良好に保たれていたが、併用することで更に効果が向上することが示された。また、ハンドアロマトリートメントでは、認知症の対象者だけでなく施術者にも心理的好影響を与えることが確認された(25年度人間・植物関係学会,日本園芸療法学会)。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

厚生労働省の発表では、平成22年度の累計により我が国の認知症者数439万人に達しており、その患者の介護の負担も含めると、社会的負担は国家を揺るがしかねないことを全国民が認識しなければならない状況であろう。その中で、身近で誰にでも経験があり導入しやすく安全性が高い園芸活動を療法や認知症進行予防として使用することは、関わる全ての国民が幸福を感じながら病気や老化の進行を受け入れやすいことが自律神経変化の測定面からも示されている。研究を実施できた臨床は、整形外科病院、老健、特養、デイサービスセンター、デイケアセンター、精神科病院と多岐にわたり、データの公表は終了していないものの認知症に関わることが多い分野での検討は概ね実施できていると判断している。
さらに事例を積み重ねる必要があるものの、本研究のケアマップの作成に向けての研究は順調に進んでいると判断してる。

Strategy for Future Research Activity

これまでに集積できた認知症進行予防および認知症ケアまたは認知症介護にかかる知見を、地域包括ケアなどにスムーズに導入するために、さらに事例を重ねていく計画である。さらに、最終的には、それらをまとめるマッピングの作業が必要と考えている。
認知症者のタイプ別の分類(小川ら,2007)を参考に、それに適応する園芸療法の考え方や視点および該当する技法をマッピングにより可視化し、「園芸療法認知症総合ケアマップ」を作成する予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

初年度の実験医療機器の変更により、物品購入費に余裕が出来ました。しかしながら、購入したINVOSの消耗品の価格は使い捨てのセンサー1枚で15千円と高価であるため、その後の研究の進行状況に応じて経費が必要となります。
繰り越し経費は、昨年(2年目)と今年度の実験機器消耗品と研究成果発表や打ち合わせ用の旅費に使用したいと考えております。また、昨年は研究発表の機会が少なかったため、研究打ち合わせと研究成果発表に関する旅費は今年度(3年目最終年度)に集中する予定です。
消耗品として、INVOSおよび自律神経変化測定時の心電図電極の購入費用を500千円を予定しております。
旅費経費として、研究打ち合わせと研究成果発表に600千円程度を計画しております。打ち合わせは、フィトセラピーカレッジ、宇都宮大学農学部花卉研究室、園芸福祉研究所等での打ち合わせ会などであり、研究成果発表は人間・植物関係学会、日本園芸療法学会などを計画しております。

  • Research Products

    (4 results)

All 2013

All Presentation (4 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] 重度アルツハイマー型認知症者への園芸療法園での知覚刺激とベッドサイドにおけるハンドアロママッサージの有効性の検討2013

    • Author(s)
      小浦誠吾
    • Organizer
      日本園芸療法学会
    • Place of Presentation
      県立広島大学 広島キャンパス
    • Year and Date
      20131026-20131027
  • [Presentation] 「園芸療法士への期待」2013

    • Author(s)
      小浦誠吾
    • Organizer
      日本園芸療法学会
    • Place of Presentation
      県立広島大学 広島キャンパス
    • Year and Date
      20131026-20131027
    • Invited
  • [Presentation] Effects of hand aroma massage included in horticultural therapy on autonomic nervous system against the elderly persons2013

    • Author(s)
      Seigo KOURA, Akiko IKEDA, Takeshi OSHIKAWA
    • Organizer
      IPA国際老年精神医学会inソウル
    • Place of Presentation
      ソウル COEX
    • Year and Date
      20131001-20131004
  • [Presentation] ハンドアロママッサージ施術時の学生の主観的・客観的情動の変化2013

    • Author(s)
      小浦誠吾・池田明子・長尾和穂・増田憲一・稲垣智祐・東健太郎
    • Organizer
      人間・植物関係学会
    • Place of Presentation
      筑紫女学園大学
    • Year and Date
      20130613-20130614

URL: 

Published: 2015-05-28  

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