2014 Fiscal Year Annual Research Report
皮膚局所麻酔が糖尿病性末梢神経障害の点字触読に及ぼす影響
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24500652
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
中田 眞由美 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (60207818)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 触知覚 / メントール / 求心路遮断 / 点字触読 / 視覚障害者 / 糖尿病 |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究成果のまとめと発表】 平成26年度は、①24年度、②25年度に実施した研究成果をそれぞれ研究論文としてまとめた。①については、「健常者に対するメントールの前腕貼付が手の触覚に及ぼす影響」として、学術誌『作業療法』に投稿した。この論文は、健康成人に対してメントールを前腕に貼付し、前腕部及び同側指尖への影響を調べたものである。その結果に基づき、②糖尿病による視覚障害者を対象とした研究を実施し、それについては、「Effect of Menthol to the Forearm on Tactile sensation and Braille reading in pearson with visual impairment caused by diabetes」として論文にまとめ、海外共同研究者と研究内容及び考察に関して討議し、現在最終段階の校閲を受けており、それが終わり次第、米国の学術誌に投稿を予定している。さらに、末梢神経、中枢神経障害に対する知覚再学習プログラムとして、今後有用性が見込まれるため、第49回日本作業療法学科にも発表を予定している。 本研究の成果は、糖尿病性視覚障害者に対する点字学習の補助的手段としてメントール剤の有用性が明らかになったことである.それにより、糖尿病視覚障害者に対して、メントールを使用した点字学習の初期的学習プログラムの提供が可能となった。今回、効果が認められたメントール剤は市販されているため、視覚障害者が在宅でこれらのプログラムを実施することも可能である.しかし、点字学習のための一連の学習プログラムとして体系づけるには至っていない。 今後は、その運用方法について、効果的な点字学習の練習プログラムと合わせ、より実践的研究を積み重ねていく必要がある.さらに、末梢神経損傷や中枢神経障害に対する知覚再学習プログラムへの有用性についても検討する意義は大きいと考える.
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Research Products
(2 results)