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2012 Fiscal Year Research-status Report

眼電位を用いた重度肢体不自由者におけるアクセシビリティ機器の入力動作に関する研究

Research Project

Project/Area Number 24500657
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionTokyo Denki University

Principal Investigator

小山 裕徳  東京電機大学, 未来科学部, 教授 (00120113)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 川澄 正史  東京電機大学, 未来科学部, 教授 (40177689)
Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywordsヒューマンインターフェース / アクセシビリティ機器 / 眼電位
Research Abstract

筋萎縮性側索硬化症患者などの重度肢体不自由者においては発話することが困難となるため,コミュニケーションを補助するための機器が必要となる.しかし,機器へのアクセスが困難であるため,アクセスを支援するアクセシビリティ機器が必要となる.重度肢体不自由者においては制御可能な部位が限られており,本研究はアクセシビリティ機器として眼電位を用いる手法を解析・評価する.
これまで我々は,随意性瞬目を眼電位より抽出する方法を提案した.そこで「瞬き」という動作の容易性から新たに随意性瞬目を利用した入力動作として,連続した随意性瞬目および視線の注視位置情報による随意性瞬目を用いた入力動作の検討を行った.
随意性瞬目を連続して行い,瞬目間隔を短くすることで随意性瞬目の電位波形がどのように変化するかの検討はなされていない.そこで,随意性瞬目の瞬目間隔による特性を明確にするため,異なる瞬目間隔による瞬目波形の比較を行った.その結果,瞬目間隔を300ms以下とした場合,特異的な随意性瞬目の波形が生じることが確認された.
眼電位では注視点を厳密に同定する高い精度は望めないが,大まかな注視位置を識別することは可能である.そこで,おおまかな注視位置と随意性瞬目を組み合せ複数の入力動作を提案することが可能であるか検討を行った.その結果,上方視および前方視における瞬目波形の抽出では約95%を超える結果となったが,下方視においては約80%となった.上方視および前方視においては瞬目後に視線の動きにより瞬目波形に影響を与えることは無い.しかし,下方視中においては瞬目後に上方視や前方視を行うと,視線の動きによって瞬目波形が消失する.その結果,下方視における随意性瞬目の抽出率が低下する.入力の安全性や正確さを考慮すると,上方視および前方視との組み合わせによる入力動作が適していると考えられる.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究では(1)連続した随意性瞬目による電位波形への影響,(2)視線の注視位置情報による随意性瞬目の電位波形の変化,(3)眼電位より各動作の抽出方法の検討,(4)入力動作の利用可能性の検討,(5)本研究の総合的評価,の五つが大きな流れとなる.平成24年度において(1)および(2)の二つの検討を行い,おおむね順調に進展していると考えられる.

Strategy for Future Research Activity

得られた測定データより入力動作を抽出する方法を検討する.具体的には眼電位より連続した随意性瞬目および注視位置情報を含んだ随意性瞬目を抽出する方法を検討する.すでに二つの入力動作の検討を行い,特徴の検討を平成24年度に行った.これらの入力動作を利用し,アクセシビリティ機器を操作する入力動作として利用可能であるか検討を行う.実際に文字入力を行うことで,誤入力などが生じる特徴などを見出すことが可能となる.文字入力の方式としてはオートスキャン方式の文字入力実験を行う.これは重度肢体不自由者がオートスキャン方式の文字入力に慣れているためである.実験において平均文字入力速度や疲労を測定する.また,眼精疲労を測定するための装置は揃っている.これらの実験結果より,随意性瞬目による複数の入力動作によるアクセシビリティ機器の開発を目的とした,文字入力システムの検討を行う.また,従来のオートスキャン方式では1入力による入力であるため,多入力によるオートスキャン方式のコミュニケーションツールの構築を行う.

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

生体信号計測のための眼電位計は所持しているため,ディスポーザブル電極の消耗品が必要となる.また,計測中にビデオカメラにて記録を行うため,ビデオテープおよびデータ記録メディアなど計算機周辺パーツが必要となる.なお,ビデオカメラなど研究実施の記録に必要な機器はすでに所持している.データ解析に必要なデータ解析用ソフトウェアを平成24年度に購入をしたが,文字入力実験に必要な開発用ソフトウェアが必要になる.平成24年度と同様に実験補助やデータ整理補助などの実験の安全性やデータ解析の効率性を考え,アルバイト代を計画している.また,実験においてフィールドまでの交通費,機材の宅配便費,成果発表のための学会参加費,論文投稿料を必要とする.

  • Research Products

    (2 results)

All 2012

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 注視位置による随意性瞬目波形を用いたアクセシビリティ機器操作に関する研究2012

    • Author(s)
      大矢哲也,野本洋平,小山裕徳,川澄正史
    • Organizer
      第16回バイオフィリアリハビリテーション学会
    • Place of Presentation
      淑徳大学みずほ台キャンパス
    • Year and Date
      20120825-20120826
  • [Presentation] Research of the Switch Operation used Voluntary Blink2012

    • Author(s)
      大矢哲也,野本洋平,小山裕徳,川澄正史
    • Organizer
      第51回日本生体医工学会大会
    • Place of Presentation
      福岡国際会議場
    • Year and Date
      20120510-20120512

URL: 

Published: 2014-07-24  

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