2013 Fiscal Year Research-status Report
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24500674
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
脇田 優仁 独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 主任研究員 (90358367)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 秀幸 独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 主任研究員 (70376656)
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Keywords | 生活介助ロボット / ロボットアーム / マンマシンインタフェース / プロジェクション機能 / 3Dスキャナ / ICF / 生活支援機器評価 |
Research Abstract |
日常生活環境内での移動に障碍のある患者等が、ベッド上においてユーザが望む対象物を簡単な指示で把持するロボットアームシステムの実現を目指し、ロボットアームと、ベッドのシーツを投影面とするプロジェクタ及び、ベッド上のユーザの手の位置のモニタリングのための3Dスキャナの統合システムの一次試作を行った。 昨年度調達したプロジェクタを実験室の天井下に直下方向を向けて固定し、介護ベッド上のシーツにロボットの作業環境のモニタリング画像を投影した。作業環境のモニタリングのためにロボットアームJACOの手首部分にCCDカメラを装備した。また、ユーザの手を認識するため、介護ベッドの傍に3Dスキャナとして昨年度調達したKINECT for Windowsを設置した。 試作したロボットアームシステムの操作方法は以下のとおりである。ユーザが作業開始の合図としてシーツの上で手を振ると、KINECTがそれを検知してロボットの制御を開始する。ユーザは投影されている作業環境のシーツに投影されたモニタリング画像上で上下左右に手を動かすことで、当該システムはロボットアームの作業環境中での上下左右の平行移動指令として解釈する。その際のロボットによる解釈のユーザ側の判断の手掛かりとして、マウスポインタ様のキャラクタを投影画像内に表示した。その結果、把持対象物体の正面にロボットアームのハンドを移動できることを確認した。 また、下肢に障害のある方の実際のニーズ調査として予備的なインタビューを行い、ベッドにいる時に取ってきてほしいものとして、ペットボトル、尿瓶、ティッシュペーパーなどがあることを確認した。昨年に引き続き障碍者のICFによる生活分析に基づいてロボットによる支援の可能性について分析した。 以上の成果を平成25年度第31回ロボット学会学術講演会において発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度の外注プログラマの契約の遅れによるシステム開発の遅れにより、システムは一次試作にとどまっており、今年度はさらなるブラッシュアップが必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
ARマーカを利用した対象物のタグづけによる把持対象物体の確実な把持動作を本システムに組み込み、より確実な作業を可能とする改良を行う。また、実際のユーザによる評価を目指し、人間工学実験の設計と倫理申請を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
初年度使用予定の予算によるシステム開発が、発注予定のスタッフが別予算で産総研に雇用されることとなったので、発注が1年遅れることとなり、開発スケジュール全体が1年遅れることとなった。 当初予定していたシステムの全体統合とブラッシュアップを最終年度である本年度に終了させる。また、今までに得られた成果について海外での学会等に発表していく予定である。
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