2014 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者介護施設における従業員の気付き情報の収集と高度利用に関する研究
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24500676
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
福原 知宏 独立行政法人産業技術総合研究所, サービス工学研究センター, 産総研特別研究員 (50436581)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三輪 洋靖 独立行政法人産業技術総合研究所, デジタルヒューマン工学研究センター, 主任研究員 (30367073)
西村 拓一 独立行政法人産業技術総合研究所, サービス工学研究センター, サービスプロセスモデリング研究チーム長 (80357722)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 高齢者介護サービス / 申し送り業務支援 / データマイニング / サービス改善 / 業務情報共有 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は申し送りデータに対してテキストマイニングを適用し、介護施設従業員との連携のもと、改善活動の支援を行った。本課題を通じて開発した申し送り業務支援システム:DANCEに蓄積された申し送りデータにテキストマイニングを適用し、その結果をグラフ(共起語ネットワーク)として可視化し、従業員に提示した。この結果、現場における課題が発見され、改善案の策定と実施が行われた。具体的には、施設入所者の家族が入所者に食事をさせており、誤嚥に関する共起語が抽出された。この結果、家族が入所者に食事を提供する際、誤嚥にならないよう、車椅子のリクライニングを上げる処置を取る改善が行われた。本成果はNHKのニュース番組:おはよう日本(2014年6月14日放送)、およびNHK国際ニュース:NHK world(7月4日放送、"I.T. brings better care")で取り上げられた。 申し送りデータのマイニングと平行して、申し送りに含まれる従業員の気付きに関する分析を行った。申し送りデータを分析した結果、5つの分類(注意/指摘、連絡/伝達、依頼/要望、確認/相談、その他)に分けられることが分かった。この分類について従業員へのインタビューを行い、分類の妥当性を確認した。更に、従業員へのインタビューから、頻繁に申し送りを行う従業員は、そうでない従業員に比べ、暗黙的な意図を持って申し送りを作成していることが分かった。このことから、従業員の申し送り作成時の暗黙的な意図を明示化するため、ラベルを用いた意図表明機能(スタンプ機能)の仕様を作成し、試作システムを開発した。本成果は人間工学会論文誌に投稿され、査読を経て、採録された。 残された課題として、データマイニングと可視化の自動化がある。今回実施した改善では、探索的にデータのマイニングと可視化を行ったが、今後、現場の従業員がより迅速に改善活動を行えるよう、データのマイニングと可視化を自動化する必要がある。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] 介護プロセスの計測と記述2015
Author(s)
三輪洋靖, 渡辺健太郎, 福原知宏, 中島正人, 西村拓一
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Journal Title
日本機械学会論文集
Volume: 81
Pages: 14-00207
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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[Presentation] An analysis of hand-over note support system for care-workers in real operation2015
Author(s)
Fukuda, K., Nishimura T., Watanabe K., Fukuhara, T., and Nakajima, M.
Organizer
The Third International Conference on Human Side of Service Engineering
Place of Presentation
Caesars Palace Hotel, Las Vegas, Nevada, USA
Year and Date
2015-07-28
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[Presentation] The effect of one-word label to show sender’s tacit intention in a handing-over in nursing care facilities: Development of communication means for improving service quality2015
Author(s)
Nakajima, M., Fukuhara, T., Nishimura, T., and Akamatsu, M.
Organizer
The Third International Conference on Human Side of Service Engineering
Place of Presentation
Caesars Palace Hotel, Las Vegas, Nevada, USA
Year and Date
2015-07-28
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[Presentation] Findings on hand-over system for care-workers in real operation2014
Author(s)
Fukuda, K., Hamasaki, M., Fukuhara, T., Fujii, R., Horita, M., and Nishimura, T.
Organizer
The 2nd International Conference on Serviceology (ICServ2014)
Place of Presentation
慶應義塾大学日吉キャンパス(横浜市)
Year and Date
2014-09-15
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[Presentation] Proposal of Quality Study for Nursing-Care Service2014
Author(s)
Miwa, H., Watanabe, K., Fukuhara, T., Nagao, T., and Nishimura, T.
Organizer
The 5th International Conference on Applied Human Factors and Ergonomics (AHFE2014)
Place of Presentation
Jagiellonian University, Krakow, Poland
Year and Date
2014-07-22
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