2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24500754
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
吉村 雅文 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (10210767)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 浩 順天堂大学, 医学部, 准教授 (10301508)
長尾 雅史 順天堂大学, 医学部, 助教 (50384110)
青葉 幸洋 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 助教 (50561643)
福士 徳文 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 助手 (70616185)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 女子サッカー / 国際情報交換 アメリカ |
Research Abstract |
本研究では、今後、日本において益々発展が予測・期待される女子サッカー選手に焦点を当て、女子サッカー選手の体力要素に関して、GPSシステムを用い測定・分析を行うとともに、女子サッカー選手の傷害についても調査・分析を行い、女子サッカー選手の競技力向上のための科学的・医学的データの蓄積を目的とした。 平成24年度は、日本サッカー協会(以下JFA)が実際の試合中に必要とされる体力を客観的に評価できる一つの方法として男子サッカー選手を対象に開発したフィジカルフィールドテストが女子サッカー選手の体力評価にも対応することができるかどうかを関東大学女子サッカー連盟に所属する選手を対象に検討した。その結果、大学女子サッカー選手が行ったフィジカルフィールドテストの結果と、GPSシステムを使用し実際の試合中に発揮される移動距離、移動スピード、移動軌跡との間には、相関があることが示唆され、女子サッカー選手の体力評価を行う際、JFAのフィジカルフィールドテストを用いる方法だけでなく、GPSシステムの使用も適切であると判断できる結果を得た。次に女子サッカー選手の年齢と体力の関係を明らかにするために、中学生女子サッカー選手のトップレベルおよび高校生女子サッカー選手のトップレベル、大学女子サッカー選手のトップレベルを対象にGPSシステムを用い実際の試合中の移動距離、移動スピード、移動軌跡について測定を既に行い、現在分析を行っている最中である。また、女子サッカー選手の体力と大きく関係があると思われる、日本の女子サッカー選手の試合中の技術・戦術要素に関して、年代別(高校・大学・社会人)およびレベルを考慮し、女子サッカーに必要な技術・戦術について現在分析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成24年度中に、本研究で行うGPSシステムの信頼性と、GPSを使って実際に女子サッカー選手によって行われた試合中の移動距離、移動スピード、移動軌跡、心拍数などを、レベル別、年代別、ポジション別に分析を終了すること、および女子サッカー選手の試合中の技術・戦術に関して年齢別及びレベル別の分析を終了することを今年度の目標としたが、予定していた対象チームのGPS測定日が天候の影響で変更になるなど、スケジュール調整がうまく行かなかったため当初の予定より若干遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、現在取得してるデータの分析を行うとともに、海外のデータを入手し、女子サッカーに関する技術的・戦術的・体力的なものを比較検討する。さらに、研究計画に基づき、女子サッカーの基礎資料作成のためにメディカルチェックを行い、合わせて女子サッカーの競技レベルと大きな関係があると予想される「アジリティ能力」の測定、をするために、エコーによる筋断面積やJFAクランクテストが想定できないか現在検討中である。さらに、近年スポーツ選手の運動能力に影響を及ぼす遺伝子のひとつとされるACTN3遺伝子が注目を集めている。ACTN3遺伝子多型の出現頻度には人種差がみられ、競技種目、競技特性に応じて関連性の強さが異なることが報告されている。現在、女子サッカー選手を対象に行われたACTN3遺伝子に関する研究はなく、本研究で女子サッカー選手のACTN3遺伝子型について明らかにすることで、女子サッカー選手のタレント発掘やそれぞれのタイプにあったオーダーメイド型のトレーニング指導に利用できる可能性が期待されるため、本研究に取り込みたいと考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
国外のデータ収集のための旅費、各カテゴリーから以下の実験協力に対する謝金、(エコーによる筋断面積の測定、JFAクランクテスト、ACTN3遺伝子分析)および、ACTN3遺伝子分析のため、指先から微量の採血を行うためのキットが必要になると考えられる。
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Research Products
(2 results)