2014 Fiscal Year Annual Research Report
スポーツ集団における集団凝集性とメンタルヘルスの関連性
Project/Area Number |
24500757
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
広沢 正孝 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 教授 (60218831)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 基樹 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (20360117)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 一体感 / メンタルヘルス / レジリエンス / スポーツチーム |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度(最終年度)の研究目的は、これまでの2年間で進めてきた研究から得られた知見を集結して、スポーツチームのまとまりと選手のメンタルヘルスとの関連を検討することであった。また、そこで明らかになった研究成果をまとめ、国内外に向けて発信するとともに、論文化を行うことも当初の目的であった。 その目的に準じ、最終年度の末には研究成果をまとめた論文を投稿することができ、現在国際学術誌の審査を受けている。研究成果の発表については、主に国内で行われた学会大会と併せ、国際学会でも発表することができ、当初の目的をある程度達成できたものと思われる。 なお、研究の具体的な内容については、これまでに進めてきた集団凝集性の下位概念である一体感に引き続き注目し、スポーツチームの一体感がチームに所属する選手の精神的健康(メンタルヘルス)にどのような影響を及ぼしているのかについて検討を行った。その結果、スポーツチームの一体感は選手のメンタルヘルスに対し肯定的な影響力を持つ、すなわちスポーツチームでは一体感が高まると、そこに所属する選手のメンタルヘルスが良好になることが明らかになった。しかし、その影響力は統計的に有意であったものの、決して大きい値とは言えなかったため、新たに最近スポーツ心理学においても注目を集め、メンタルヘルスの状態を規定する要因の1つとされるレジリエンスという概念を媒介変数に据え、再度スポーツチームの一体感と選手のメンタルヘルスとの関連を検討した。結果、スポーツチームの一体感が選手のレジリエンスを向上させ、そのレジリエンスがメンタルヘルスを良好化することが明らかになった。 最終年度は、以上のように研究を推進し、国内外を含めて、これまでに得られていなかった新たな知見を提出することができた。
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Research Products
(3 results)