2014 Fiscal Year Research-status Report
日常的身体活動とスポーツ振興のリンケージに関する研究ー自転車利用促進に着目してー
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24500759
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Research Institution | Seijo University |
Principal Investigator |
海老島 均 成城大学, 経済学部, 教授 (60203650)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | オランダ / 自転車 / サイクル・スポーツ / 競技環境 / 国際比較 / 日常的身体活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
2014年8月31日から9月14日にかけて,オランダにおける調査を実施した。9月2日にはユトレヒト大学での資料収集を行った。9月4日にはオランダ在住の日本人(自転車の元オリンピック候補選手,オランダ移住後,世界シニア選手権で活躍)に聞き取り調査を行い,日本とオランダの自転車競技のおける競技環境の違い,自転車の一般利用に関しての市民の意識の違いや文化的背景について聞き取りの作業を行った。 9月7日には,オランダ南部の都市,Zaltobommelで開催されたサイクル・ツアー(レクリエーション的要素が強いイベント)を取材し,主催者,参加者に聞き取り調査を行った。主催者に関しては開催の意図,市や協会のバックアップ体制等に関しての聞き取りを行った。また参加者に関しては,参加の動機,日常生活での利用方法,スポーツとしての自転車経験に関して聞き取りを行った。前年度に行った競技志向の強いイベントに関しての同様の調査結果と対比し,その特徴を明確化した。 9月10日には,KNWU(オランダ王国自転車競技連合)で聞き取り調査を行い,連合の方針,競技力向上の方策,競技人口増加にむけた取り組み,他団体との連携体制に関して詳細な聞き取りを行い,合わせて資料収集も行った。 9月12日には,オランダサイクリスト協会(Fietsersbond)の役員に聞き取り調査を行った。自転車の一般利用者としての意識と,協会の活動内容,協会の運営方針,協会のメンバー構成に関しての聞き取りを行った。 オランダにおける調査は全て計画通り行うことができた。国内の相当する組織への調査後,比較検討まとめの作業に入る予定であったが,10月に体調を崩し,入院長期療養を余儀なくされたため,調査期間を延長し,次年度に調査を行うことになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
急な発病のため,予定していた国内調査を行うことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
現時点での研究成果に基づいた研究結果を第12回ヨーロッパスポーツ社会学会大会(2015年6月10日から13日,於・ダブリン,アイルランド共和国)で発表する。 国内において,自転車の競技団体(日本自転車競技連盟)の関係者,自転車活用に関する市民団体(NPO自転車活用推進研究会,NPO市民・自転車フォーラム,輪の国びわこ推進協議会等)に聞き取り調査,一般クラブ(競技志向およびレクリエーション志向)に関しての聞き取り調査を行い,オランダにおける調査結果と比較検討する。この作業の結果を論文としてまとめ,学会誌または大学紀要に投稿する。論文の内容を本年度の日本スポーツ社会学会で発表し,研究成果を他の研究者と共有する。
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Causes of Carryover |
急な疾病による入院,手術,長期療養のため,計画された調査を終えることができなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
第12回ヨーロッパスポーツ社会学会大会(於・アイルランド共和国)での発表に要する交通費および国内調査に関係する交通費に支出する予定である。
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