2014 Fiscal Year Annual Research Report
女性アスリートの方向転換能力向上要因分析と年代別トレーニングプログラム構築
Project/Area Number |
24500764
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
広瀬 統一 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 准教授 (00408634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 千秋 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 准教授 (30180376)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 方向転換能力 / 特異性 / 女子サッカー選手 / トレーニング / アジリティ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は平成25年度までの研究結果をもとにしたトレーニングプログラムの介入と、それによる変化をコントロール群と比較検討し、効果的なエリート女子サッカー選手の方向転換能力向上プログラムを構築することを目的とした。 トレーニング介入は13名の高校生フィールドプレーヤーに対して行い、そのうち介入期間に傷害発症がなく、また介入前後の測定に参加できた8名を解析対象とした。一方、コントロール群である同年代の女子サッカー選手10名は通常練習のみを行った。尚、方向転換能力向上のトレーニングとして減速から停止局面での重心変移量軽減のためのコアトレーニング(フロントベンチ、サイドベンチ)、トリプルフレクションのトレーニング(クロスジャンプ、ハックサイドランジ、ツイストスプリットジャンプ)を16週間実施した。トレーニング前後に10m×5走、40m走(10m、40m地点での測定)、5段跳び、スクワットジャンプ(SJ)、カウンタームーブメントジャンプ(CMJ)の測定を行い、変化量を算出した。 その結果、介入群の10m×5走タイムは0.47秒の向上を示し、コントロール群の0.18秒よりも有意(p<0.05)に大きな向上を示した。尚、平成25年および26年度に行った横断的、縦断的研究結果から、高校生年代の年間変化量が0.19秒であることから、コントロール群の変化量は成長過程における妥当な変化であり、トレーニング介入によってその変化を有意に上回る方向転換能力の改善が見込めることが明らかとなった。一方、スプリントおよびジャンプパフォーマンスには期間中の有意な向上は見られず、両群間の変化量にも有意差は認められなかった。このことは、方向転換能力はスプリントやジャンプ能力からは独立した運動能力要素であり、特異的なトレーニングが必須であることを示唆する。
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Research Products
(4 results)