障害者のスポーツ活動を推進するためのニーズ把握と課題の分析

2014 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 24500765
• Research Institution: Hokuriku Gakuin University
• Principal Investigator: 田引 俊和 北陸学院大学, その他部局等, 准教授 (90387845)
• Project Period (FY): 2012-04-01 – 2015-03-31
• Keywords: 障害者スポーツ / 精神障害

Outline of Annual Research Achievements

本研究では、スポーツ基本法の基本理念の一つでもある「障害者スポーツの推進」に貢献する実証的資料を示すことを目的に、関係者の意識の特徴やニーズ、運営上の課題に関する調査を行う。平成26年度は、研究計画の一つとして掲げた精神障害がある人たちのスポーツ活動に関する調査研究を行った。
具体的には次の３点の研究活動により研究目的の遂行を目指した。（１）昨年度の調査、および先行研究の確認等をふまえ調査項目をあらためて検討、確認した。（２）調査票を用いた量的調査の実施。郵送法により約240件の調査を実施した。（３）調査票を回収し（郵送法）、データ入力と分析を行った。
（２）の量的調査（アンケート）では、精神障害がある人たちのスポーツ実施状況と課題を把握するための項目を設定した。調査用紙を回収、入力、分析したところ、精神障害がある人たちのスポーツの実施についていくつかの特徴が明らかになった。具体的には、精神障害がある人たちのスポーツ活動の実施状況はおおむね低くないものの、その実施方法、あるいは指導方法に対するニーズが高いことが確認できた。また、当事者の症状や服薬の状況、年齢(高齢化)などの影響によりスポーツ活動の実施に難しさがあることも確認できた。
これらの要因は複合的に関係して精神障害がある人たちのスポーツ活動へのニーズや課題になっているものと推察する。これまでの研究結果とともに調査研究を継続する必要がある。