2014 Fiscal Year Research-status Report
アスリートのキャリア発達に向けての介入方略の質的検討
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24500769
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Research Institution | Biwako Seikei Sport College |
Principal Investigator |
豊田 則成 びわこ成蹊スポーツ大学, スポーツ学部, 教授 (00367913)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | アスリート / キャリア発達 / 介入方略 / 質的検討 / インタビュー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は4カ年計画の下、アスリートのキャリア発達に向けての専門的な介入方略について質的に検討する。この目的の達成のために 、本研究は、1)アスリートのキャリア発達に関連した研究を概観する、2)質的研究方法の 習熟に向けて文献を概観し、スポーツ心理学領域へ有益な提案をなす、3)アスリートのキャリア発達における発達課題の克服を目指 した専門的介入方略を構築する、4)アスリートのキャリア発達における専門的介入方略を実施し、その効果を検証する、などの研究課題を設定した 。これらの項目と照らし合わせると、上記1)に関連して「Athletes' Careers Across Culture」という著書の中、第11章「Athletes ' career in Japan: Before and after retirement in sports」を分担執筆し、発刊した。上記2)については、関連文献を40編ほど 熟読し、レジュメ化した。また、日本質的心理学会などにおいて積極的な意見交換を行い、有益な視点を獲得するに至っている。上記 3)については、元オリンピアを対象として、「語り」を中心的な手法とした 介入方略を試験的に実施している。上記4)については、Asian-South Pacific Association of Sport Psychology: 7th International congress in Tokyo, Japanにおいて、Psychological support for Tokyo 2020: From the perspective of personal growth, performance and career transitionというシンポジウムを開催し、Athletes' career in Japan: Before and after retirement in sportsと題するプレゼンテーションを担当し、有意義な意見交換を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の課題は、1)アスリートのキャリア発達に関連した研究を概観する、2)質的研究方法の習熟に向けて文献を概観し、スポーツ心理学領域へ有益な提案をなす、3)アスリートのキャリア発達における発達課題の克服を目指した専門的介入方略を構築する、4)アスリートのキャリア発達における専門的介入方略を実施し、その効果を検証する、といった4点を設定している。特に、上記3)と4)については、進捗状況が遅れ気味であるが、最終年度であることから、早急にインフォーマントを獲得し、インタビュー調査をし、「語り」を中心とした介入方略の検討を実践し、検証していきたいとて考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、下記のような課題の遂行を目論んでいる。1)インフォーマントの開拓し、インタビュー調査を実施する。2)質的研究方法に関連する先行研究を、更に40編ほど熟読し、データベース化していく。3)現在進行中のフィールドワークを中心に、 専門的介入方略のフォーマットを作成し、実践していく。4)専門的介入方略の効果の検証は、前述の3)の進捗状況と密接に関連し ている。3)と4)は連動しつつ、作業を進めていきたい。
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Causes of Carryover |
インタビュー調査に協力してもらえるインフォーマントがうまく開拓できず、調査費用が残ってしまった。当初、予定していた数のインフォーマントを獲得できなかったことから、分析に利用するはずであった物品費とその他については、手つかずの状況であった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に向けて、インタビュー調査の計画を綿密に実行する必要がある。特に、インフォーマントの開拓が本研究を遂行する上で大きなカギとなるといえる。平成27年度は、本計画の最終年度に相当することから、インフォーマントの獲得、質的な分析、考察、研究成果報告書の作成に対して積極的に取り組んでいきたい。
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