2014 Fiscal Year Research-status Report
トラベルコスト法と仮想評価法による都市型市民マラソンの経済価値評価
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24500770
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
二宮 浩彰 同志社大学, スポーツ健康科学部, 教授 (50284782)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 都市型市民マラソン / 経済価値評価 / トラベルコスト法 / 顕示選好型アプローチ / 需要曲線 / 経済波及効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
都市型市民マラソンの参加者(ランナー)を対象として、顕示選好型アプローチであるトラベルコスト法(Travel Cost Method:TCM)による調査研究を行った。縦断的にデータを収集するため、京都マラソン2014ランナー調査研究に引き続き、京都マラソン2015ランナー調査研究を実施し、4,418のサンプルを収集することができた。 トラベルコスト法は、旅行目的地までの費用を測定することによってスポーツ参加の価値を評価する手法である。個人の旅行費用と参加回数の関係からスポーツに対する需要曲線を推定することができる。トラベルコスト法では、居住地、交通手段、交通費、宿泊費、所要時間、参加費といった旅行にかかる費用や時間、およびスポーツ参加回数や参加率を測定項目として用いる。 現在、収集したデータを整理し、データクリーニングを行っている。その後、統計パッケージSPSS Statisticsを用いることによって、居住地、交通手段、交通費、宿泊費、所要時間、参加費、およびスポーツ参加回数や参加率について、単純集計および記述統計による分析を行う。そして、スポーツ参加の需要曲線を最小二乗法により推定することによって、都市型市民マラソンが地域社会に及ぼす影響を分析して経済価値の評価を行う。 以上のことから、都市型市民マラソンに対するマラソン参加者の経済価値評価と、都市型市民マラソン開催による経済波及効果を比較検討することによって、マラソン開催の経済的意義を検証する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
都市型市民マラソンを研究対象として、京都マラソン、奈良マラソンにおいて、継続的に調査研究を実施し、縦断的なデータを収集している。今後、蓄積したデータを用いて、顕示選好型アプローチと表明選好型アプローチによる経済価値評価の分析を進めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
都市型市民マラソンを研究対象とした一連の経済価値評価を分析した調査研究の成果に基づいて、都市型市民マラソン経済価値評価の基礎資料を作成し、マラソン開催地域のスポーツ政策の立案に役立るための指針を提示する。
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Causes of Carryover |
次年度に、都市型市民マラソン開催地の地域住民を対象として、表明選好型アプローチである仮想評価法(Contingent Valuation Method:CVM)による大規模な調査研究を行う予定である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
都市型市民マラソン開催地の地域住民を対象として、郵送法による質問紙調査を実施する大規模調査研究の費用として使用する計画である。
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Research Products
(2 results)