2013 Fiscal Year Annual Research Report
高輝度蛍光タンパクを用いた「運動レポーター動物」の作出と骨格筋の機能解析
Project/Area Number |
24500786
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
人見 嘉哲 金沢大学, 医学系, 准教授 (70231545)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神林 康弘 金沢大学, 医学系, 講師 (20345630)
中村 裕之 金沢大学, 医学系, 教授 (30231476)
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Keywords | 骨格筋 / 急性運動 |
Research Abstract |
高輝度蛍光タンパクをレポーターとする運動レポーター動物の作出を目指し、高輝度蛍光タンパクとレポーター発現を制御するプロモーター選択について検討した。運動と骨格筋活動を可視化するためには、より確実性の高いレポータータンパクと発現制御プロモーター配列の選択は非常に重要である。レポーター遺伝子の発現制御には、急性の骨格筋活動により一過性に強く誘導されること、遺伝子発現制御機構が明らかなことが必要な要件となる。研究立案時には、Ca2+依存性脱リン酸化酵素の制御因子RCN1(Regulator of calcineurin 1)プロモーター配列をレポーター発現制御プロモーター候補としていた。一方で、遺伝子発現制御について網羅的解析情報が蓄積され、系統的に整理分類された情報が利用可能になってきた。そこで、公開されている網羅的遺伝子発現解析情報を用いて、RCN1プロモーター配列の妥当性と運動感受性を示すと考えられるプロモーター候補遺伝子の検索を実施した。 運動負荷量と負荷後の時間と遺伝子発現量の関係、発現制御パスウエイについて検討をおこなったところ、多くの網羅的研究では、運動前後の変化量は詳しい一方で急性運動負荷前後での時間変化は予測が難しいことが分かった。また、遺伝子発現制御機構が不明の遺伝子が多く、大半が運動レポーター動物作出に用いるプロモーター配列候補にならないことが判明した。 RCN1遺伝子は、骨格筋の分化、維持に重要なカルシニューリン情報伝達系の調節因子であり、比較的軽度の運動刺激によって一過性に活性化される。従って運動レポーター動物の作出には、RCN1遺伝子プロモーター配列が適していること、レポータータンパク検出系の高感度化が必須であることが明らかとなった。
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