2013 Fiscal Year Research-status Report
暑熱曝露下運動による熱中症発症および予防に対するβ酸化系脂質代謝の関与
Project/Area Number |
24500800
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
樫村 修生 東京農業大学, 国際食料情報学部, 教授 (40161020)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星 秋夫 桐蔭横浜大学, スポーツ健康科学部, 教授 (20139265)
|
Keywords | 熱中症 / 熱中症既往 / β酸化 / 脂質代謝 / 熱ストレスタンパク質 |
Research Abstract |
暑熱暴露下運動により熱中症を発症した場合,組織のおけるβ酸化系脂質代謝活性および組織ストレスはどのような状態なるかについて検討することである.また,β酸化脂質代謝酵素活性を促進するとされるサチャインチオイルを事前投与により,熱中症既往状態に変化があるかどうか検討した. 暑熱環境(気温35℃,相対湿度40%)の動物用人工気象室を作成し,ラットにラインニングスピード20m/min(相対運動強度60%)において,オールアウトまで持久的運動を継続し,深部体温を測定すると,確実に熱中症と想定される体温42℃を超えており,熱中症既往ラットが作成された.そのラットにおける肝臓および骨格筋のβ酸化脂質酵素活性および熱ストレスタンパク質の解析をした.さらに,そのラットに事前にβ酸化系脂質代謝酵素の活性を促進するサチャインチオイルを投与しておくと,体温上昇の抑制と熱ストレスタンパク質発現の抑制が確認された.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記の結果により,本年度の研究はおおむね順調に進行した.しかし,一部脂質代謝酵素活性の分析が,まだ実施されておらず,分析は進行中であり今年度中に学会発表等ができる状況である.
|
Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は,事前に暑熱環境において持久的運動トレーニングをラットに実施させ,熱中症の発症が抑制されるかどうか,その際のβ酸化系脂質代謝の活性状態と熱ストレスタンパク質の状態について検討する計画である.
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度の実験がほぼ順調に消化されたが,一部組織の酵素活性の分析が残ってしまった.この分析を平成26年度に持ち越して実施するために,26万円余りの残金がでた. 平成26年度は,平成25年度の持ち越し金を使用し,25年度に実施した実験における骨格筋および肝臓の脂質および糖質代謝酵素活性の分析を実施する.
|