2014 Fiscal Year Annual Research Report
息こらえ潜水者の行動と生理学的側面から見た安全システムの提案
Project/Area Number |
24500811
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
千足 耕一 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 准教授 (70289817)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 浩一 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 研究員 (10287815)
山川 紘 東京海洋大学, 学内共同利用施設等, 教授 (80017061)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 潜水漁業 / 息こらえ潜水 / 安全 / 健康 / 実態調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
潜水漁業者を対象として、海洋における潜水操業実態の計測を実施した。潜水操業実態の計測には、神奈川県葉山町の海士3名の協力を得た。潜水漁業者は漁場まで船で移動し、潜行・浮上ともに足ひれなどを用いて自力で行う方法で漁業を実施した。潜水深度、潜水時間および海面休憩時間を計測するために、小型データロガー(EPI 社製)を海士・海女に装着し、潜水深度、潜水時間および海面休憩時間を1 秒間隔で計測した。潜水深度は圧力センサーによって計測し、計測誤差は15cm 以内であった。小型データロガーの装着には、ウエイトベルトを用いて腰に装着する方法、あるいはデータロガーを背部に取り付けられるよう加工したベストを装着する方法のいずれかを用いた。なお、小型データロガーは円柱(縦104mm、径68mm)の形状であり、重量は約500g であった。 海洋における特殊な重労働である「海女・海士漁」について、潜水操業実態と健康状態から、いくつかの安全面に関する検証、ならびに改善策の提案を行った。潜水操業実態に関する安全性の検証について、本稿では特に神経系DCI に言及した。本調査で対象とした地域の海士・海女は、神経系DCI 発症の危険が高まると考えられる“一歩手前”の状況で、うまく操業を行っていると考えられた。健康状態に関しては、操業実態の映像記録も参考として考えると、腰痛、膝痛の遠因となっているものがウエットスーツ着用に伴う鉛玉の装着や足ひれの使用と推察された。
潜水操業実態および健康状態から推察した海士・海女潜水の安全性および改善策,藤本浩一、千足耕一、山川 紘.海洋人間学雑誌, 3(Suppl):36-44, 2015.
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Research Products
(6 results)