2012 Fiscal Year Research-status Report
セルフメディケーションの担い手を育成する医薬品教育プログラムの開発
Project/Area Number |
24500817
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
鬼頭 英明 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 教授 (90161512)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西岡 伸紀 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 教授 (90198432)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 医薬品に関する教育 / 保健学習 / セルフメディケーション / 中学校 / 高等学校 |
Research Abstract |
専門性の高い医薬品に関する教育を進めるに当たって,障壁となるのは保健体育科教員や養護教諭の意識であることから、これら教員を対象に医薬品に関する知識と意識について調査を実施した。その結果、「必要に応じて医薬品使用は大切か」との問いに対し、9割の教員は「大切だと思う」と回答したのに対して、副作用の心配等から医薬品使用に抵抗感を感じている教員は35%以上であった。「医薬品には危険性があるから医薬品の正しい使い方を教えることに抵抗を感じる」と回答した割合が21%、医薬品の授業に当たって知識、情報や資料等の不足をあげる教員も多く、こうした課題を克服するための働きかけが必要であることが明確となった。以上を踏まえ、医薬品に関する教育を進める上で障壁となる課題を解消するため、課題解消に役立つ教員向けのパンフレットを作成・配布し、その効果について調査を実施し、さらに修正を加えた。 医薬品に関する教育を進める際に有効な効果が期待できる教材の開発を進め、デジタル絵本の手法を用いた教材を開発した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
中学校の保健学習担当教員の「医薬品に関する知識理解」や「医薬品に関する指導」への意識について質問紙調査を実施し、分析を行った。さらに、分析結果を踏まえ教員の理解が深められるようなパンフレットを作成・配布した。配布後、パンフレットの評価について調査を実施し、結果を基に改善点を抽出し修正を加えた。 近畿の中学生を対象に医薬品に関する知識や意識について,質問紙調査を実施した。 また、医薬品に関する教育を進める際に有効な教材としてデジタル絵本教材を作成した。 以上については、当初より24年度実施予定にあげた内容であり、おおむね順調に進んでいると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、計画に基づき引き続き、教員に対するインタビュー調査及び中学生及び高校生を対象とした質問紙調査を継続して実施するとともに、結果の解析を進める予定である。得られた生徒の知識や意識調査の結果を踏まえ、中学校及び高等学校での医薬品に関する効果的な指導案を作成する。また、養護教諭や学校薬剤師の専門性を生かした特別活動、総合的な学習の時間などでの保健指導について指導計画を検討する予定である。 以上を踏まえ、鹿児島県立加治木高等学校、京都市立大原中学校、芦屋市立芦屋山手中学校、安城市立安城西中学校、福岡県立門司学園高等学校などの学校で授業実践を行うとともに、授業後の授業評価を生徒対象に実施する。また、学校薬剤師の授業への参画の進め方について授業実践する。授業実践の効果評価をもとに、効果的なプログラムを構築する。 平成26年度では、得られた成果を踏まえ、ワークショップを開催する。 最終的に、意識調査、ワークショップの効果を踏まえ、指導計画の実践例をまとめ報告書を作成し,教育委員会等に配布するとともに、ホームページで広く情報発信する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度については、教員を対象としたインタビュー調査及び中・高校生を対象とした質問紙調査を引き続き実施し、分析を進める予定である。 得られた成果をもとに、指導案を作成し、鹿児島県立加治木高等学校、京都市立大原中学校、芦屋市立芦屋山手中学校、安城市立安城西中学校、福岡県立門司学園高等学校などの学校で授業実践を行うとともに、授業後の授業評価を生徒対象に実施する。 学校薬剤師との連携について、研究協力者である京都府学校薬剤師会会長の守谷まさ子氏と協議し授業実践を進める。
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Research Products
(8 results)