2012 Fiscal Year Research-status Report
環境放射線測定とチーム医療の推進における診療放射線技師の業務のあり方に関する研究
Project/Area Number |
24500823
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Gunma Prefectural College of Health Sciences |
Principal Investigator |
高橋 康幸 群馬県立県民健康科学大学, 診療放射線学部, 准教授 (40404925)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉野 雅人 群馬県立県民健康科学大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (10249229)
齋藤 享子 群馬県立県民健康科学大学, 公私立大学の部局等, 助教 (20457807)
河原田 泰尋 群馬県立県民健康科学大学, 公私立大学の部局等, 教授 (60289816)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ウクライナ |
Research Abstract |
厚生労働省より平成20年6月18日付けで「安心と希望の医療確保ビジョン」がとりまとめられ、国民が安全で質の高い医療サービスを受けられるように医療制度の改善を行うことが示された。診療放射線技師に関しては、平成22年4月30日付け、医政発0430第1号「医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について」により、その一翼を担う活動範囲が明記されたが、具体的内容は含まれていない。その一方で、医療方策検討ワーキンググループの方針は、診療放射線技師法の範疇から外れると考えられる検査関連行為の「診療の補助」を行わなければならない実状を鑑み法令整備を急務とし、同時にその適切な遂行のため教育研修を受ける方向性が示された。調査では、技術の到達目標や確認指標、定期的更新制度が実践されている専門・認定技師制度のチーム医療の推進におけるあり方を模索する。 次に、放射性医薬品の過剰投与による無用な被曝を未然に防止するため、調査名「核医学検査における放射性医薬品取り扱いに関する実態調査」とし、全国の核医学診療施設1275機関の全数調査を行った。調査内容は、A.施設の概要、B.放射性医薬品の品質管理と安全管理、C.放射性医薬品の検査項目別投与量とした。具体的内容は、放射性医薬品を既調製注射液と凍結乾燥製剤に区分し、①使用放射性医薬品形式、②院内調製の場合は実投与量、③標識済製剤の場合は検定量、④撮像方法、⑤標準投与量(成人)、⑥放射性医薬品使用記録簿記載量、⑦診療報酬請求量とした。 さらに、福島第一原子力発電所に関する環境放射線の測定は、事故後2年経過したが放射線の話題は尽きず、汚染地域では未だ不安を抱えている人や風評被害に悩まされている人が多い。環境放射線については事故後一ヶ月以内から定期的に群馬県内においてモニタリングを継続中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
①チーム医療における専門・認定技師(胃がん検診専門技師、X線CT専門技師、核医学専門技師、救急撮影認定技師、血管撮影・インターベンション専門診療放射線技師、磁気共鳴専門技術者、超音波検査士、放射線治療専門技師、マンモグラフィ検診撮影認定者等)のあり方に関する調査については、収集したデータ分につき第28回診療放射線技師総合学術大会にて発表した。引き続き論文化を目指す。 ②チーム医療の推進における診療放射線技師の検査関連行為については、検査関連行為として、留置針からの造影剤投与、留置針の抜針・止血、CT検査の造影剤自動注入器からの造影剤投与、核医学検査における放射性同位元素の標識、カテーテル挿入部の触診、造影カテーテル挿入、造影剤をカテーテルから投与、下部消化管検査に必要なネラトンチューブ挿入、チューブよりバリウム・空気・ガストログラフィンの注入があげられるが、それぞれの行為について医師の考え方を調査する。 ③核医学検査における放射性医薬品取り扱いに関する実態調査については、論文化を行った。 ④福島第一原子力発電所に関する環境放射線の測定は、2年分の測定値について公表予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
①チーム医療における専門・認定技師のあり方に関する調査については、論文投稿を行う。 ②チーム医療の推進における診療放射線技師の検査関連行為については、データをとりまとめ第29回診療放射線技師総合学術大会にて発表する。 ③福島第一原子力発電所に関する環境放射線の測定は、半減期の長い核種を中心に継続調査を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
①チーム医療の推進における診療放射線技師の検査関連行為についての実地調査費用。 ②福島第一原子力発電所に関する環境放射線の測定の調査費用。 ③診療用放射性同位元素の適切な使用量および安全管理方法の調査費用。
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Research Products
(2 results)