2012 Fiscal Year Research-status Report
高齢買い物弱者と低栄養との関連の検討に基づく食教育とその評価
Project/Area Number |
24500843
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Fukuyama University |
Principal Investigator |
木村 安美 福山大学, 生命工学部, 教授 (00552415)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渕上 倫子 福山大学, 生命工学部, 教授 (60079241)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 低栄養 / 買物 / 介護予防 |
Research Abstract |
高齢者を中心に車を運転できず、食料品等の日常の買い物が困難な状況に置かれている人々(買い物弱者)が増加し、社会的な課題となっている。食材の配達等、流通面からの支援の取り組みが始まっているが、買い物弱者の栄養状態の把握と食生活面からの支援については未解決である。 本研究の目的は、地域居住者の買い物状況および食生活の実態を明らかにすることにより、買い物状況を考慮した介護予防への取り組みの基礎資料を得るとともに、支援を行うための方策を検討し、その有効性を検証することである。高齢者は調理技術能力を維持し、自分で調理を行うことにより認知症をはじめ総合的な能力の維持が可能となる。配食サービスやインスタント食品に頼ることなく、在宅で低栄養を予防し自立した食生活を送ることをめざした公衆栄養プログラムを展開し、その評価を行う。 当該年度に実施した研究の概要は以下の通りである。 1)高齢者を中心とする地域在住者を対象に食生活・生活習慣調査を実施した。栄養素摂取量の推定には妥当性が検証されている食物摂取頻度調査票を、また買い物状況の評価には、経済産業省および長野県の買い物弱者の定義に基づいて質問項目を設定した。 地域住民約130名から買物環境・食生活、生活習慣に関するデータを得たほか、身体測定を行った。調査協力者には、身体測定結果を調査会場にて説明するとともに返却した。また、食事調査結果については栄養状態に基づいた個別アドバイスとともに通知した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度に予定していた地域在住者を対象とした調査は順調に進展している。調査協力者数をさらに増やすため、今年度も調査を継続する。対象者への調査結果の返却は終了した。データ解析についても、進行中である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はデータ解析を進めるとともに、得られた調査結果に基づき、現在の栄養状態と買物状況を考慮した低栄養を予防するためのメニューの立案を行う。行政機関との連携により、立案されたメニューは、調理実習献立として大規模集団に普及させることにより、地域在住者の栄養改善・低栄養予防のためのツールとして活用する。さらに、栄養改善プログラムの展開とその評価を行い、有効性を確認したうえで、地域在住者の介護予防へと結び付ける。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
データの解析用ソフト、メニュー冊子の編集および栄養価計算を行うためのPC購入の経費、学会発表のための旅費(国内、国外)、メニュー開発を行うための経費(試作用食材費、メニュー冊子の作成費)、調査実施に伴う経費を予定している。
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Research Products
(3 results)