2012 Fiscal Year Research-status Report
高齢者のうつ予防のためのポピュレーションアプローチの実証研究
Project/Area Number |
24500845
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The Dia Foundation for Research on Ageing Societies |
Principal Investigator |
兪 今 公益財団法人ダイヤ高齢社会研究財団, その他部局等, 主任研究員 (40439063)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新野 直明 桜美林大学, 自然科学系, 教授 (40201686)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | うつ予防 / ポジティブ心理学 / 高齢者 / 抑うつ / 不眠 / 不安 / 効果検証 / 実証研究 |
Research Abstract |
本研究は、地域高齢者を対象とし、応用可能なポジティブ心理学的アプローチを主なツールとしたうつ予防プログラムの有効性について、検討を行うものである。平成24年度には、本うつ予防プログラムの介入前後の短期的効果を検証することを目的とした。 ①府中市のうつリスクのある65歳以上高齢者(基本チェックリストのうつ項目5項目中2項目以上該当者、厚生労働省2007年度改正後の基準に準拠する)102人を対象に、ハイリスク版うつ予防プログラムを介入し、介入前後の評価を行い、対象者へ結果のフィードバックを行った。②府中市の一般高齢者27人に対し、ポピュレーション版うつ予防プログラムを介入し、介入前後の評価を行い、対象者へ結果のフィードバックを行った。③長岡市の一般高齢者25人に対し、ポピュレーション版うつ予防プログラムを介入を行い、介入前後の評価を行った。また、本対象者に対しペアワイズ法(性、年齢、うつリスク数、居住地区をコントロール)で抽出した102人を対照群とし、介入対象者と同時期に自記式調査表による調査を実施した。その後、対象者へ結果のフィードバックを行った。さらに、全体の評価については対象者及び自治体と従事者それぞれに対し結果のフィードバックを行った。 介入プログラムは、うつ予防啓発・リラクゼーション法を含むポジティブ心理学アプローチを主としたグループワークと、ホームワークを結合した通所型教室用プログラムである。 主な評価指標として①メンタル面の指標は抑うつ状態(GDS)、不安(STAI)、不眠(AIS)、主観的幸福感(10段階)などの指標を用いた。 従事者向けの実施報告書と自治体向けの事業評価報告書及び結果報告会を用いて全体の事業評価を行った。普及啓発においは講演会、講座、研修会等を多数回行った。学術の場での研究成果発表は国際学会発表2演題、国際学会においてシンポジウム形式で公表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.うつ予防プログラムのうつ状態およびその他のメンタル指標に対する短期的効果の検討について対象者と対照群の抽出が順調に進展している。 2.うつ予防プログラム(ハイリスク版とポピュレーション版)の介入及び評価ができた。2種類のプログラムの応用について検討が可能となる。 3.都市部と地方自治体の高齢者を対象としているため、地域の違いによる応用が可能か否かについて検討が可能となる。 4.自治体との共同で行うことで、今後の計画にも特に大きな支障がない。 5.結果のフィードバックは、対象者個人には結果報告書、自治体には事業報告書を用いて行った。従事者には実施報告書を用いフィードバックを行った。さらに、対象者、従事者、自治体向けに全体の結果説明会をそれぞれ行った。普及啓発は対象者の教室終了後に自主グループの会を作り、サポートを行っている。従事者には従事者向け研修会を用いスキルアップを図った。自治体、地域包括センター主催での一般高齢者向けの講演会、講座も多数行った。学術的な場での公表は2種の国際学会でのシンポジウム及び演題発表を予定している。また、各自治体、地域包括センターの高齢者関係の従事者向けシンポジウムも平成25年度開催予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、 1.初年度の対象者(介入群とコントロール群)に対し、フォローアップ調査(→6ヵ月後⇒12ヵ月後を実施し、中長期的効果を検証する。2.介入群とコントロール群を対象とし、要介護認定の有無、介護費用の発生の有無におけるうつ状態と生活機能の影響を検討する。フォローアップ期間中の新規の要介護認定状況、介護費用、死亡、転出の1次データについて自治体の協力を得る。 3.費用対効果などの経済的評価を検証する。事業に関わる諸費用(二次データ)を、各自治体の協力を得て調査する。 実施スケジュールは、4月~7月はデータの分析を行い、報告書による結果のフィードバックを行う。6か月後、12ヵ月後のフォローアップ調査を実施する。その後結果のフィードバックを行う。自治体とともに、要介護認定状況、介護費用、事業に関わる諸費用を調べ、データベースを構築し、対象者、自治体にフィードバックを行う。国内外の学会(国際老年学会、国際ポジティブ心理学会、日本公衆衛生学会)で成果発表および学術論文を作成する。なお、自治体と協力しうつ予防教室のサポートを行い、継続的にデータ収集およびデータベースを構築する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費 50千円:プログラムBGM音楽CD 10千円、USBメモリ 10千円、関連図書 10千円、ICレコダー 20千円 旅費 450千円:調査・研究旅費(3回×30千円×2人)研究打ち合わせ・研修会旅費(3名×30千円)、学会での成果発表(国際老年学会・韓国、ポジティブ心理学国際学会、アメリカ)旅費の一部180千円 人件費・諸謝金 470千円: 研究補助・研究資料収集整理(30日×8h×1.2千円×1人)、資料整理、データ入力(16日×7h×1千円×1人)、従事者研修諸謝金:70千円 その他 330千円:印刷製本費:報告書(1.5千円×100冊)・マニュアル3千円×30冊・資料印刷費40千円、通信運搬費:結果報告書郵送用切手12.6千円(140人×0.09千円)、メール便、宅急便7.4千円、筆記用具・ファイル・ハガキ・タグシール・印刷用紙他30千円
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Research Products
(5 results)