2014 Fiscal Year Research-status Report
脂質異常症の予防と治療のための短期軽度カロリー制限と運動処方の分子メカニズム
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24500849
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
澤下 仁子 信州大学, 学術研究院医学系, 助教 (40359732)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 抗加齢 / 疾患モデルマウス / 運動 / カロリー制限 / 脂質代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、現代日本が抱える深刻な健康問題の根幹に位置づけられるメタボリックシンドロームのうち、脂質代謝異常に焦点を当て、投薬等の医療介入なしでも症状の軽快化あるいは予防を期待できる方策を提案することを目標としている。 研究方法は、メタボリックシンドローム発症リスクが上昇するヒト成年期あるいは高齢期に外挿可能な疾患モデルマウスを用い、運動処方とカロリー制限を短期間実施し、コレステロールやトリグリセリド、血糖等の血液生化学パラメータの改善度、疾患の軽減度を評価する。また、これら処方による健康増進メカニズムを解析し、本策の是非を評価する。 本年度は、HDL構成タンパク質ApoA-IIを起因とする全身性老化アミロイドーシスモデルマウスを用いた運動処方とカロリー制限の効果(昨年度に計画を一部変更して実施)を追評価し、さらに、作用メカニズムの解析にも着手した。平成27年3月末までの結果としては、1)定速走よりも個別に強度を設定したインターバル走の方が運動頻度や走行距離・時間が短いにも拘らず、疾患の重症度を軽減し、糖代謝や脂質代謝の改善効果があること、2)カロリー制限により、運動では効果がなかった臓器に対しても疾患の重症度を顕著に軽減し、糖代謝には顕著な改善はないものの、脂質代謝の改善効果を有することを明らかにした。両処方における作用メカニズムの相違については現在も解析中である。また、これらの成果をふまえ、現在、インターバル走とカロリー制限を同時に実施する処方についてを解析中である。 本研究成果の一部を平成26年7月および8月の学術集会にて発表し、アミロイドーシス研究者や専門医らの関心を集めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年度の研究成果から、新たに、疾患モデル動物に対する運動処方2種とカロリー制限2強度の4処方についての詳細な解析を要したこと、また、研究代表者の組織内異動に伴い、本研究の実施が困難な期間が生じたことにより、「運動とカロリー制限の併用」の健康増進効果の解析が約10ヶ月遅れた。 結果として、当初計画の3年間の研究を1年間延長することとなったため、「(4)遅れている」と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
1。疾患モデルマウスは、自家繁殖により6ヶ月-1年齢以上の中・高齢を確保している。これらのマウスに運動とカロリー制限を実施して各種パラメータを測定し、この処方の有用性を評価する。測定項目は、当初の計画通り、体重、血圧、血液生化学パラメータ、運動量変化、酸化ストレス指標、疾患重症度、また、そのほかに炎症やエネルギー産生に関わる分子の発現量や活性の測定も計画する。 2。脂質代謝異常マウスは自家繁殖で対象数を確保する予定であったが、繁殖力・施設環境等の問題から十分な数の確保が困難で、既にブリーダーからの購入に切り替えている。平成27年6月に解析対象月齢に達するため、1.と同様の処方を実施し、解析項目を評価する。
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Causes of Carryover |
当初の計画では生化学的解析の一部を外部委託する予定であったが、研究の遂行遅延により、当該年度内に実施できなかったため。また、同様に、外部委託項目以外の項目も解析が次年度にずれ込み、結果として使用期限が非常に短いキット類の購入を差し控えたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当初の計画通り、解析の一部を外部委託する予定。また、生化学的解析の測定キット等の購入、それらに付随するディスポーザブル器具、ならびに、マウス飼養費等の消耗品費に宛てる。
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Research Products
(4 results)