2013 Fiscal Year Research-status Report
肺癌放射線化学療法の補助療法としての筋電気刺激トレーニングの効果検証
Project/Area Number |
24500870
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
斉藤 アンネ優子 順天堂大学, 医学部, 准教授 (30348916)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 久士 順天堂大学, その他の研究科, 教授 (70188861)
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Keywords | 電気刺激 / 血流制限 / ADL |
Research Abstract |
本研究の目的は、大腿部の骨格筋への電気刺激と血流制限の併用が筋厚および筋力に与える影響について検討することであった。 運動習慣のない健常な成人男性6名を対象とした。電気刺激(EMS)条件とEMS+血流制限(BFR)条件のトレーニングを2週間・5日/週、2回/日の頻度で片脚にそれぞれ実施した。EMS条件では、電気刺激装置(Compex, Sports, Ecublens, Switzerland)を使用し、大腿四頭筋を23分間刺激した。電極パッドを大腿部前面に貼付し、膝関節屈曲75°において最大随意収縮の5-10%強度になるよう電流量を調節した。EMS+BFR条件では、電気刺激に加えて活動筋への血流を制限するために電動式デジタルエアータニケット(MT-870, MIZUHO, Tokyo)を使用し、大腿基部を被験者の大腿部周径囲にあわせて140-200mmHgで圧迫した。圧迫刺激は5分間4セットを1分間の徐圧をはさみ実施した。大腿部の筋厚は超音波診断装置を用いて測定した大腿部前面の筋厚7カ所の総和とした。筋力は多用途筋機能評価運動装置(Biodex system4, New york, US)を使用し、等尺性筋力及び等速性筋力(90・180deg/s)を評価した。 筋厚には時間の主効果(P<0.05)および時間とトレーニング条件に交互作用(P<0.05)が認められ、EMS+BFR条件では2週間のトレーニングにより筋厚が増加した。等尺性筋力および等速性筋力(90・180deg/s)においても時間の主効果(P<0.05)および時間とトレーニング条件に交互作用(P<0.05)が認められ、EMS+BFR条件では2週間のトレーニングにより筋力の増加を示した。 以上のことから、電気刺激に血流制限を併用することにより短期間で筋厚と筋力を増加することが可能であることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
やや遅れている。 健常ボランティアを対象とした研究に予定より時間がかかってしまったため、臨床研究の開始がやや遅れている。 現在、臨床研究にむけて、倫理委員会に書類を申請中である。
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Strategy for Future Research Activity |
健常成人ボランティアを対象とした基礎実験で、安全性、feasibility、有効性認められたので、がんの化学放射線療法中の患者を対象とした臨床研究へと進む予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
健常ボランティアを対象とした基礎研究に時間がかかり、臨床研究の開始が遅れたため。 昨年開始できなかった、放射線治療患者を対象とした臨床研究の機材費用、採血費用などで使用する予定である。
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