2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24500880
|
Research Institution | Nakamura Gakuen College |
Principal Investigator |
青峰 正裕 中村学園大学, 栄養科学部, 教授 (60091261)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大和 孝子 中村学園大学, 栄養科学部, 准教授 (70271434)
西森 敦子 (西山 敦子) 中村学園大学, 栄養科学部, 助手 (90461475)
仁後 亮介 中村学園大学短期大学部, 食物栄養学科, 助手 (20565767)
松岡 伴実 中村学園大学, 栄養科学部, 助手 (80637033)
|
Keywords | 糖尿病 / ストレス抵抗性 / 副腎除去 |
Research Abstract |
ストレスに対する生体の防御作用に重要な役割を持っている器官の一つが副腎である。そこで、糖尿病(DM)ラットおよび、非糖尿病の健常(N)ラットを用い、副腎を除去しストレス負荷により行動がどのような影響を受けるのかを比較検討した。前年度は副腎除去後にSTZ投与により糖尿病にしたが、そのためか死亡するラットが多数でたため、今年度は糖尿病にした後、副腎を除去してみた。実験ラット群は、Wistar系雄性ラット(実験開始週齢:9週)を用い、次の6群に分けた。健常の①Controlラット(N-C群)、②偽手術群としてShamラット(N-S群)、③副腎除去群としてAdrenalectomyラット(N-A群)、糖尿病の④Controlラット(DM-C群)、⑤偽手術群としてShamラット(DM-S群)、⑥副腎除去群としてAdrenalectomyラット(DM-A群)。DMラットでの3群(DM-C群、DM-S群、DM-A群)を比較すると、どの群もストレス負荷により総移動距離が減少していた。次に、C群、S群、A群それぞれでNラットとDMラットを比較すると、総じてストレスの有無にかかわらず、DMラットの方が総移動距離が減少する傾向を示した。DMラットの3群を比較すると、どの群もストレス負荷によりOpen Field Testと同様に総移動距離が減少していた。次に、C群、S群、A群それぞれでNラットとDMラットを比較すると、DM-S群とDM-A群はNラットより減少傾向であった。ストレス前のN-C群とDM-C群を比較するとDM-C群で減少傾向を示したが、ストレス負荷した場合のNラットとDMラットの総移動距離に差はなかった。最後に、NラットとDMラットのストレス反応に関与する糖質コルチコイドのコルチコステロン濃度を比較すると、DMラットはNラットに比べてコルチコステロン量がA群で有意に低かった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
交付申請書における研究の達成度は、当初の予定よりもやや遅れている。昨年度においてラットを副腎除去後にSTZ投与で糖尿病にすることにより予想以上の死亡率(67%)が記録され、そのため実験例数を確保することが困難であったが、今年度は順番を入れ替えて糖尿病にした後に副腎を除去したところ、死亡率を抑える(17%)ことができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
前述のように、実験動物であるラットの死亡率を抑えることができるようになったので、このモデルラット(を使用して、当初計画した脳内マイクロダイアリシス実験を試みる。実際に現在、Controlラット(N-C群)を用いてデータ蓄積中である。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成26年度に台湾で開催されるアジア栄養会議への出席を予定していたために共同研究者の旅費が必要であったため。 申請者と共同研究者の旅費が併せて約41万円。さらに5月末から札幌で開催される日本栄養・食糧学会の旅費約6万円。残りは実験消耗品費用を予定。
|
Research Products
(8 results)