2012 Fiscal Year Research-status Report
センサネットワークと知識ベースを用いた高齢者見守りシステムの研究
Project/Area Number |
24500886
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
渋沢 進 茨城大学, 工学部, 教授 (20110398)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米倉 達広 茨城大学, 工学部, 教授 (70240372)
大野 博 茨城大学, 工学部, 助教 (90250985)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 高齢者生活 / 見守りシステム / 日常生活動作 / 深度センサ / ヒューマンコンピュータインタラクション / 人の顔方向抽出 / ウォークスルーシステム / コンテンツ配信 |
Research Abstract |
本研究では,センサネットワークと知識ベースを用いた高齢者見守りシステムを開発し、運用するとともに、見守りシステムの基盤となる先進的ユビキタスネットワーク技術を開発する。高齢者見守りシステムの研究は、高齢者の自立、生活支援、生活の質の向上、緊急の場合の対応等に関する社会的・技術的基盤を提供し、介護者の負担軽減に資する。 1.情報通信技術を用いた高齢者見守りシステムの開発と運用: 今年度は、赤外線センサ、深度センサ、超音波センサを個別に用いて、人間の動作を検出し認識する動作認識システムを作成した。作成したシステムは、次の5つである。(1) 深度センサを用いた人の日常動作と転倒の検出システム (2) 深度センサを用いた足体操支援システム (3) 超音波センサを用いた人の日常動作検出システム (4) 深度センサを用いた夜間の転倒検出システム (5) 赤外線センサを用いた人の在不在の電話通報システム。 2.先進的なユビキタスネットワーク技術の開発: 人の顔方向を検出する研究は、人が関心のある事物を推定する多くの分野に応用可能である。大きな表示画面に複数の人がジェスチャを通して行う対面協調作業は、小会議やグループワークにおいて有用である。ユーザへの柔軟なコンテンツ配信のために、デジタル・サイネージの高度利用が求められている。今年度は、これらの課題に関して次の6つの研究を実施した。(1) 人の顔方向のウォークスルー映像システム (2) 赤外線画像認識によるマルチユーザテーブルトップシステム (3) 全方位リアルタイム映像を用いたウォークスルーシステム (4) 閲覧者に情報を正対して表示するデジタル・サイネージシステム (5) 深度センサを用いた個人認証システム (6) P2P接続グラフにおけるノードの参加と離脱。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、複数の種類のセンサを用いたセンサネットワークから高齢者の生活動作を検出し、独自のセンサ知識ベースを作成して高齢者の生活状態を推定し、遠隔に住む家族や介護者に高齢者の状態を知らせる見守りシステムを開発し、運用することを目的としている。また、見守りシステムの基盤となる先進的ユビキタスネットワーク技術に関する研究を行う。 1.高齢者見守りシステムの開発と運用: 複数の種類のセンサを個別に用いて、人間の動作を検出し識別する5つのシステムを作成したが、次の点が未達成である。(1) 複数の種類のセンサによる人の動作の識別システムを統合してセンサネットワークを形成すること (2) 複数の種類のセンサデータを統合して人の動作の知識ベースを作成すること (3) 高齢者による実験 2.先進的なユビキタスネットワーク技術の開発: 多くの新しい研究を実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
センサネットワークと知識ベースを用いた高齢者見守りシステムを発展させるとともに、その基礎になる先進的ユビキタスネットワーク技術の開発をさらに進める。高齢者見守りシステムについて、前年度の研究で未達成な課題を実施するとともに、地域の高齢者施設で見守りシステムの運用実験を行う。 1.高齢者見守りシステムの開発と運用: 前年度の研究で未達成な次の3つの課題を実施する。(1) 複数の種類のセンサによる人の動作の識別システムを統合してセンサネットワークを形成する。(2) 複数の種類のセンサデータを統合して人の動作の知識ベースを作成する。(3) 高齢者による実験を行う。また、高齢者見守りについての研究を発展させて次の課題を行う。(4) 新しい対象と方式によって見守りシステムを発展させる。(5) 作成システムの性能評価を行う。(6) 地域の高齢者施設で見守りシステムの運用実験を行う。(7) 見守りシステムを地域コミュニティにおける社会情報ネットワークとして研究の発展を図る。 2.先進的なユビキタスネットワーク技術の開発: 先進的なユビキタスネットワーク技術の研究の発展を図る。複数の種類のカメラやセンサを用いて人の行動を検知する研究を発展させる。(1) 人の顔方向のウォークスルー映像を監視システムとして社会実験し評価する。(2) グループによる目的別共同作業に対して、マルチユーザテーブルトップシステムを社会実験し評価する。(3) 新しい対象と方式によって、人の行動の検知とインタラクションに関する研究を発展させる。(4) 遠隔コミュニケーションが促進する先進的技術の発展を図る。(5) 仮想現実感や複合現実感の技術と組み合わせることによって日常生活を豊かにする先進的ユビキタスネットワーク技術の発展を図る。(6) P2P接続グラフの研究を発展させる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
見守りシステムを運用するためのサーバ1台の導入を予定している。研究成果を国内学会3回、海外2回の発表を予定しており、そのための旅費を計上している。研究成果を論文誌論文として発表し、その経費を計上している。本研究のデータ処理のために謝金を計上している。また、外国論文の校閲を予定している。
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Research Products
(7 results)