2014 Fiscal Year Research-status Report
管理栄養士による災害時の食生活支援のための卒前教育教材の開発とその教育効果の検証
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24500893
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
須藤 紀子 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 准教授 (40280755)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 管理栄養士養成大学 / 災害時の食支援 / 教材 / 全国調査 / 質問紙調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】 わが国では度重なる大震災を経て、災害時に活動できる管理栄養士の社会的ニーズが高まっており、教材の開発が望まれていた。そこで、東日本大震災で被災者支援をおこなった管理栄養士の経験談や避難所調査の結果を解説したDVDを制作し、そのDVDの卒前教育における有効性を評価することを目的とした。 【方法】平成26年10月に、全国の管理栄養士養成施設(四年制大学)124校の公衆栄養学、給食経営管理論、臨床栄養学の担当教員及びその授業を受講する学部生を対象に、郵送法による質問紙調査を実施した。平成26年度は教員による評価のみを分析した。 【結果】 回収率は58.9%で、調査への協力率は臨床栄養学が一番低かったが、教育の必要性は感じているようだった。また、公衆栄養学、給食経営管理論の担当教員は、教材の必要性も感じていた。多くの教員がこのDVDをまた使いたいと回答し、上映率の高かったチャプターまたはセクションは、授業に関連しているもの、具体的な事例や写真・実際の映像の多いものであった。多くの教員が、学生による災害時のボランティア活動について前向きに考えていた。 【結論】 このDVDは、科目横断的に授業に取り入れるなどの工夫や、時間配分や付属資料の追加などの改良が望まれるが、管理栄養士の仕事の幅の広さを学べるなど、災害時の食支援にとどまらない教育効果が期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度はDVDの制作と全国調査の両方を実施できたから。
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Strategy for Future Research Activity |
調査結果を論文にまとめて投稿する。
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Causes of Carryover |
学部生に卒業研究として実施させることにより、人件費を抑えることができた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は論文の投稿をおこなうため、英文校正、投稿料、掲載料等に使用する。
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Remarks |
東日本大震災における「食」に焦点を当てて制作されたDVDです。「食」は、健常者も災害時要配慮者も、また被災者だけでなく支援者も、すべての人が毎日必要とするものです。あの未曾有の大災害の中、人々の「食」はどのように確保されたのでしょうか? 被災地における健康と食を守るために活動した医師やさまざまな現場で働く管理栄養士の貴重な経験と記録を、解説やインタビューによって、臨場感をもって知ることができます。
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[Presentation] 災害時の食支援2015
Author(s)
須藤紀子
Organizer
日本災害食学会第1回フードコートシンポジウム
Place of Presentation
大田区産業プラザ
Year and Date
2015-01-31 – 2015-01-31
Invited
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