2013 Fiscal Year Research-status Report
認知症を合併した脳卒中患者のADLおよびライフスタイルに関する予後調査
Project/Area Number |
24500895
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
務臺 均 信州大学, 医学部, 講師 (90548760)
|
Keywords | 認知症 / 脳卒中 / 高齢者 / 日常生活 |
Research Abstract |
1.研究の意義 超高齢化社会を迎えた日本において,在宅での要介護者は増加傾向にあり,特に認知症を合併した脳卒中患者の退院支援や在宅生活および介護負担を軽減する方法の検討は急務となっている.しかし,認知症を合併した脳卒中患者について,入院中の認知機能の推移,自宅退院に向けた支援方法,および退院後の在宅生活の維持についての報告は少ない.そこで,本研究において,以下の3点を明らかにする.①認知症を合併する脳卒中患者の入院中の認知機能の推移やADL能力の推移.②入院時点または,退院時点の患者属性や機能状態と在宅復帰および入院期間との関連要因.③退院1年後における在宅生活やADL能力の維持を阻害する要因.平成25年度は研究全体の中で,対象者のエントリー,入院中の経過調査,退院時の状態調査,1年後のアンケート調査を実施した. 2.平成25年度の具体的な実施内容 1)入院中の経過調査の実施(平成25年4月~平成26年3月):①対象者のエントリー,②対象者の基本情報を,データベース,診療記録および問診により収集した.③退院時の状態を問診により調査した. 2)アンケート調査の開始(平成25年10月~平成26年3月):退院から1年経過した対象者から順次,居住場所,介護保険の利用状況,ADLの状態およびライフスタイル(家事,仕事,趣味)について郵送によるアンケートにて調査した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度は研究全体の中で,対象者のエントリー,対象者の入院中の経過調査,退院時の状態調査および退院1年経過後のアンケート調査を行う予定としていた.対象者のエントリーは,平成25年4月から平成26年3月で100名のエントリーを予定していたが,平成26年3月31日の時点でエントリーされた対象者数は101名でほぼ予定通りである.その全ての対象者について,入院時の評価や退院時の状態調査も実施できている.よって,研究の達成度としては概ね良好であると考える.
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度は,対象者のエントリー,入院時の経過調査,退院時の状態調査,アンケート調査を継続し,11月からは,入院中の経過調査および回収されたアンケートについてのデータ解析を開始していく.アンケート調査の回収率が悪い場合は,手紙による促しを行って回収率をあげる.研究の成果については,学会等への発表や論文作成を行っていく.
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度の実施内容が,対象者をエントリーしデータ収集することが中心となっていたため,当初予定していた学会発表や論文作成の機会が少なかったため. 次年度は,データ解析が開始となり,学会発表や論文作成を実施する予定であり,次年度使用額はその費用として使用する.次年度の研究費全体の使用計画は,プリンターのトナーや紙,封筒等の物品費が50千円,学会等の出張費が250千円,人件費・謝金が100千円,アンケートの通信費50千円,英文校正等その他が150千円である.
|