2014 Fiscal Year Annual Research Report
脳機能維持・向上に関わる手芸活動の重要性に関する研究
Project/Area Number |
24500912
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Research Institution | Kobe Women's University |
Principal Investigator |
大森 正子 神戸女子大学, 家政学部, 准教授 (10397490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 令子 椙山女学園大学, 生活科学部, 准教授 (80139964)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 手芸活動 / 脳機能 / 活動期間 / TMT-A/B / 脳年齢テスト / 中高齢女性 |
Outline of Annual Research Achievements |
中高年が飽きずに楽しみながら継続的に取り組むことができる趣味の活動と、脳機能の維持・向上の関連を明らかにすることを目的として、手芸活動が脳機能へ与える影響を調べるため、活動者と非活動者の計17名を対象にTMT-A,Bと脳年齢テストを実施し,そのときのoxy-Hb変化を計測した。TMT-Aについては非活動者と活動者の年齢差があるにもかかわらず、遂行時間に平均3秒しか差がなく、脳年齢テストの得点数も有意差はなかったことから、活動者は非活動者と同等の脳活動の維持が示唆されていることが示唆された。oxy-Hb変化では、TMT-A,Bについては活動者のみに有意差が認められ,脳年齢テストの設問で、非活動者に比較して活動者において増加することが示唆された。 次に、日常的に手芸をしていない若年女性が継続して手芸を行うことによる認知機能への影響を明らかにするため、女子大学生15名を対象に、ネット手芸を週に1回(90分間)、12週間継続して行いその前後でTMT-A,Bと脳年齢テストを実施した。手芸後でいずれの設問においてもoxy-Hb変化に有意差が認められたことから、若年者においても、3か月間の手芸制作は認知機能の維持・向上に有効であることが示唆された。 平成26年度は日常的に手芸をしていない中年女性6名・高齢女性2名を手芸活動3か月行い(活動群)、中年女性3名(コントロール)を対象として実験を行った。TMT-A,Bともに活動群において遂行時間が有意に早く、脳年齢テストでは短期記憶問題と手指運動機能題について有意差が認められた。oxy-Hb変化では、活動群はTMT-Aにおいて活動前で有意に高い結果となり、高齢者においては、TMT-Bで活動後に前頭連合野において有意差がみとめられたことから、手芸活動を継続して行うことにより、脳機能を維持、向上することを明らかにすることができた。
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Research Products
(2 results)